▽過去の詩集 第1期:名前の無い詩241-260
▽第1期:名前の無い詩 241
口に載せた言の葉
散れども桜の幻

ゴメンナサイココデステルコトヲ...
ユルセトハイワナイカラ...
ココロオキナクウラミナサイ...

何時か見た幻
悪夢が囁いた言の葉
2008/11/10(月) 17:10


▽第1期:名前の無い詩 242
それは底なし沼へ沈めましょう
孤高を装うのならば
いっそ心から染まりなさいな
それを完全に棄てましょう
嘘を纏い続けるのならば
いっそ本質にしてしまいなさいな
2008/11/10(月) 17:10


▽第1期:名前の無い詩 243
同調“シンクロ”する
記憶“メモリー”でも
真実“トゥルー”とは
限らない

謳おうか、石に閉じ込められた
(死の誘い)
詠おうか、意志の底で漫ろう
(紅い夢を)

2008/11/29(土) 19:02


▽第1期:名前の無い詩 244
幽閉時間

一行消去
鳥の紬歌
月下の目
黒猫の足
仲間外れ
齟齬、虚ろ、限度
疎開、嗚咽、感涙

手元のアルカナの最大数は
悪魔のダース

2008/11/29(土) 19:03


▽第1期:名前の無い詩 245
雫が落ちては
溜まる溜まる黒い
甘美でしょうに、硝子の杯は
満たされて

腕から繋げられた
細い細い白い
壮美でしょうね、絹の糸は
纏えば

2008/11/29(土) 19:03


▽第1期:名前の無い詩 246
暗闇を手探り進むのは
幼子が眼を抉るからだ
暗闇を畏れ神と呼ぶのは
見えない手が招くからだ
暗闇を僅かに忍ばせるのは
心がいつか還る処だからだ

2008/11/29(土) 19:03


▽第1期:名前の無い詩 247
黒い傘の少女は詠った
言葉でも表せれない想いは意識に何れ沈んでしまう
黒い喪服の少女は綴った
夢は散るのか届かないままなのか
黒い洋靴の少女は諳んじた
思考は必ず果てのない郭でしょう

黒を装った少女は雨の下、今日も歩き続ける

2008/11/29(土) 19:03


▽第1期:名前の無い詩 248
不音の鐘が有り得ない真夜中の十三時を告げる!
偶像が……道化師が……踊る……暗闇で……
金切り声上げて死者がけたけた笑い出す!
遺言は……怨嗟は……巡る……世界で……

罪状を読み上げろ!さぁ裁き、天秤は傾く!
2008/12/20(土) 13:33


▽第1期:名前の無い詩 249
夢は…壊す
自我と呼ばれた物を
夢は…崩す
自信と思っていた物を
夢は…抉る
自己の欠陥を次々と
夢は…潰す
自身の精神を次々と
2008/12/20(土) 13:34


▽第1期:名前の無い詩 250
黒犬が口を閉ざす
ただ静寂を望むあまり
コドウスラトマルコトヲノゾンデシマウ
ゆきすぎた願い

2008/12/20(土) 13:34


▽第1期:名前の無い詩 251
一つ重ねましょう奇麗な嘘を
二つ重ねましょう優雅な曲を
三つ重ねましょう悲惨な唄を
四つ重ねましょう煩雑な空を
五つ重ねましょう陽気な虫を

赤糸繰り寄せ黒糸交えて糾うは

2008/12/20(土) 13:34


▽第1期:名前の無い詩 252
数多の感情
数多の精神
数多の心音

それらは人 それらは生キ物
混ざり合わせて
無機質な集団
刃物
突キ付ケル

2008/12/20(土) 13:35


▽第1期:名前の無い詩 253
所以は夢が揺らぐ時
誰が讃美しよう
誰が制裁しよう
厳かで在れども地下は泥沼
誰が嘲笑しよう
誰が冷笑しよう

何れは幻想、何れも幻影
誰が嗚咽しよう
誰が提言しよう
波紋は一つ、一つが生むは疑惑

2008/12/20(土) 13:35


▽第1期:名前の無い詩 254
木漏れ日が悲しさ故に揺れるのは
深い深い海の底に埋もれたモノ
弔うが為か
葬るが為か

木漏れ日が嬉しさ故に揺れるのは
暗い暗い闇の中に横たわるモノ
呼ぶが為か
忘れる為か

木々はそうも識りうるモノなのか
果ても宛てもない久遠のような
この距離にあるモノが分かるのか
夢どころか現にさえも触れられぬのに
2009/2/7(土) 20:52


▽第1期:名前の無い詩 255
待ち人は来ぬと嘆くのは
世の常か世の真か
待ち人が来ぬかと憂うのは
世の常か世の真か
問には
千超えども答えうる者はあらじ
千知れども答えうる者はあらじ

2009/2/7(土) 20:52


▽第1期:名前の無い詩 256

雨を映す(或いは区切る)窓は鈍色に堕ちてゆく

雲の波間(或いは日が見える)窓は白濁に染まりゆく

蒼穹を得た(或いは失った)窓は停滞に変わりゆく

其処には窓の無い
2009/2/7(土) 20:52


▽第1期:名前の無い詩 257
歌うことはやめましょう
淋しさを増すばかりの
孤独の城で

讃えることはやめましょう
頼りなさを増すばかりの
虚構の下で

蹲ることはやめましょう
悲しさを増すばかりの
死者の前で
2009/2/7(土) 20:53


▽第1期:名前の無い詩 258
白い花には赤い雫を
青い空には黒い夢を
暦過ぎれば四つの郭
楓摘めば四つの恨み

淡い思いは鮮やかに染め上げて
2009/2/7(土) 20:53


▽第1期:名前の無い詩 259
爪で辿る軌跡
罪を辿る帰省

傍らに忘れた物はありませんか?
足元に置いてきてはいませんか?

足を運ぶ枷
葦が運ぶ風

目的の場所を覚えていますか?
失うことを理解していますか?

無限を騙る石
夢幻を飾る意志

果て無き旅路を往く者等に
敬意と警鐘を込めて示す
2009/2/7(土) 20:53


▽第1期:名前の無い詩 260
ねぇ、あなたは何を与えているの?
ねぇ、あなたは何を求めているの?
ねぇ、あなたは何を得ているの?
ねぇ、あなたは何を成したいの?
ねぇ、あなたは何を識りたいの?
ねぇ、あなたは何を崩したいの?
ねぇ、あなたは何を壊したいの?
ねぇ、あなたは何に狂いたいの?
2009/2/7(土) 20:53
2011/12/8(木) 01:28
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