▼]T

疼く傷跡、衝動


知らなければ良かった。
君が・・・私以外の「オンナ」に、好意を向けているという事実に。

ねぇ、君にとって私は何?
ただの友達? 親友? それとも・・・何でもない存在?

彼方を見ていると、右目が疼くの。

掻き出して、その痛みに解放されたいのにッ!!

彼方は、呑気に笑って、同じ笑みを私に向けるの。
ねぇ、その中途半端な優しさが、私を苦しめているということに、気付いてる?
乗せてくるその右手が、酷く鬱陶しい。

どうして?

前までは、乗せてくれるその手が、私の凍った心を溶かしていたのに
前までは、君のその笑顔が凄く好きだったのに
前までは・・・こんな、醜い感情を持っていなかったのに・・・っ

くるしい、くるしい、くるしい、くるしい

狂おしいほど湧き上がってくる、嫉妬という感情。
同時に、彼方を【自分のモノ】にしたいという欲情が浮かび上がる。

けれど・・・

自分がどんな手を尽くそうとも、最上級の笑顔を手にすることは出来ない。
だって、あなたのその笑顔は・・・もう、あの憎いオンナのモノなのだから。

もし知っている人がいるのなら・・・私に教えて下さい。
どうしたら、この痛みと疼きから解放出来るのか。
右目の疼きは未だ止まらず、心臓は痛みを増すばかり。

私は、今日も近くて遠い場所で、この痛みと戦う。



いっそ諦められた方が・・・楽だったのに
スポンサード リンク