▼冷たい現実  ※ネタばれ注意※
「冷たい現実」






    ―・・・・・頭に翼を持つ一族を、自分の作った船で全滅させてしまった・・―


「っきゃああぁ!!!」


―響き渡る悲鳴。それを聞く事しか出来なかった・・・・


   お前はその罪を償おうとは思わないのか・・・・・・―



   分かってる!自分でも分かってるんだっ…!!

    たとえこの命を絶たせても良いと思ってる!


―・・・・ほう。今、お前の口から聞こえた言葉・・・

         ”この身を絶たせても良い”

            この言葉を忘れるでないぞ・・・・・・・・・―








・・・・・・・!  ・・・う・・・わか!   うしわか!     

「ウシワカ!!」

「っ!!」

「どうしたの?凄い何か息荒いけど・・・」

彼女の言葉に初めて気がついた。額を触ると、凄い汗をかいていた。

「いや・・・。ドントウォーリィさ・・。」

「・・・夢見てたの?」


・・・夢。そう、夢だったんだ。でも、現実を教えてくれた。

辛く、冷たい現実を・・・・・・・。

そんなのを彼女に教えたくない。いや、教えてはならないだろう。

「ウシワカ・・・。無理しないで・・・?私、なんでもするよ?一応、神様だしね。」

「アマテラス君が気にすることじゃないよ。大丈夫。」

本当のことを教えてくれないウシワカに、少し膨れっ面になるアマテラス。
でも、すぐに そっか。 と気にしなくなる。





「・・・・・今は忘れてるけど、いつかは思い出す日が来るのかなぁ?・・」

「え?」

心の中で言ったつもりが声に出ていた様だ。アマテラスの黒い瞳が、なんていったの?と言っていた。


「ただの独り言だよ。」

そう言って、誤魔化した。そう言わなければならなかった。

    もし、アマテラス君が昔あった事を思い出したときには、ミーはどうなるか分からない。

      予言者なのに、自分に関わる悪いことは一切予言できない。

  いくら予言者といっても、悪いことしか予言できなかったら、予言する意味がない。

     ・・・・最悪の場合、用済みで捨てられてしまうかもしれない・・・・・


横を見ると、さっきまで起きていたアマテラスが、気持ちよさそうな寝息を立てて寝ていた。

   
ほんとに・・・とウシワカはあきれるが、誰もが心許すような優しく微笑んでいる寝顔を見ると、ウシワカも少し安心したような気持ちになった。


「ずっと、このまま時が止まればいいのにね。」


そんな叶う事の無い願いを口にして、目を閉じた。







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こんばんは。+*+*なつみ*+*+です!

初めて小説を書いてみました。
結構楽しいモンですね・・・!ちょっとハマりました!
それにしても、初小説がこんなに暗くなるとは、ウシワカも予言できなかったでsy(黙

いや、本当に予想以上に暗くなってしまいました・・・・

ごめんよ、ウシワカ!!
      
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