ウンメイ
「匪口さん!!」甘い香りがした。きっとまた何か食べてきたのだろう。
「桂木か、何」
「匪口さんって・・・警察なんですよね」
「ああ、そうだけど?」
桂木はふ〜ん・・・と軽くつぶやいた後に
「変なの」
と言った。
多分、俺がまだ19歳だから。といった事で言っているのだろうが・・・。
流石に俺も傷ついた。
「桂木も、変だよ」
「え?」
「女子高生で、探偵。そんなの「19歳で警察」よりいないって」
「はは、そうですか?」
「そうだよ。ま、お互い様ってことでいんじゃね?」
「そうですね」
ニコッと桂木は笑った。
ああ、俺はこの笑顔に癒されているんだ。
「きっと、お互いがこういう立場でなかったら・・・私達、出会ってなかったと思う」
「そうだな」
「私、匪口さんが警察で良かったです」
・・・
その言葉、少し期待してもいいのか・・・?
まぁいい。
「俺も、俺もお前が探偵でよかった」
きっとこれは、運命なのだ