▼◆CD≪夢≫'YUME' MIYUKI MAEDA 1ST ALBUM 1月22日発売
"YUME" MIYUKI MAEDA 1ST ALBUM

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  <Program>

* シューマン:子供の情景Op.15
* シューマン:アラベスクOp.18
* ドビュッシー:ベルガマスク組曲
* ドビュッシー:版画
* ドビュッシー:夢

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* 録音/2010年12月21日三鷹市藝術文化センター風のホール
* 録音技術/林正夫
* ピアノ調律/美島真二
* デザイン/山岸健悦
* 録音ディレクター/寺元宏
* 録音制作/ゼール音楽事務所

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はじめてのソロCD、≪夢≫
大切な人との永遠の別離がこの一枚のCD制作のきっかけになりました。旅立った人への敬愛と鎮魂のため、そして遺してくれた大切なものをこれからの『夢』へ繋げたい・・。
音楽は聴く人の心を反映し勇気を、喜びを与えてくれます。心を癒してくれます。そして私たちに美しい夢を与えてくれます。
そんな想いで選んだ、ドイツ・ロマン派のシューマン(1810〜1856)と印象派音楽を開拓したフランスの作曲家ドビュッシー(1862〜1918)の曲集です。  ・・・ 
  〜CD掲載文より

(「シルバーライオン」(2010年3月2日没)に捧ぐ)

<誌評>

『CDジャーナル 3月号』

山田治生

前田美由紀は東京芸大出身のピアニスト。2005年にはウィーン楽友協会“黄金の間”でモーツァルトの協奏曲を演奏している。初のソロCDは、“夢”をテーマにシューマンとドビュッシーの作品を納める。明快な音楽作りや美しい音色、柔らかく繊細な響きが印象に残る。

 

『季刊・オーディオアクセサリー 144SPRING』

 子どもの情景、アラベスク、そして版画、夢。耳に馴染む曲達が、一音一音、流麗で実に美しい空間で展開。その、滑らかな音に包まれる。東京芸大の大学院修士課程を修了し、フェリス女学院大学で音楽学部講師を務める奏者。ピアノという鍵盤楽器が本来持つ響き、ピアノならではの美音を、確かなテクニックと感性で、実に心地良く味わうことのできる作品である。収録は音響性能を重視した、三鷹市芸術文化センター風のホール。優れた初期反射と残響時間による、クリアで艶やかな響きが特徴。心を癒し、私達に美しい夢と勇気を与える、音楽の理想を体感させてくれる。 (編集部)

  
『音楽現代 2012年4月号』

萩谷由喜子 

 前田美由紀は藝大付属高校から大学、大学院へと進み、井口秋子、勝谷壽子、田村宏らに師事した。リサイタルも定期的に開催し海外での演奏経験も積んでいる。この初のソロCDは大切な人との永遠の別離を契機に制作したという。その万感の思いは選曲に反映されているばかりではなく、一音符、一フレーズを愛おしむかのような情感ゆたかな演奏からもはっきりとうかがい知ることができる。思いはときに胸のうちからあふれ、激しく高揚する。この人はピアノで心模様を伝えることのできる人なのだ。そうした感情表現はシューマンのほうがより顕著。ドビュッシーではストレートな心情吐露は控えられ、作品に寄り添いつつそっと主張がされている。
 

『レコード芸術 2012年4月号』  準推薦

濱田滋郎
 
 前田美由紀は、東京芸大卒のピアニスト。まだ10代半ばの頃から南ドイツに演奏旅行を行った経験を持ち、その後も日本あるいはヨーロッパでコンサート活動、オーケストラとの共演を重ねてきたという。「夢」と題するこの“はじめてのソロCD”を彼女が録音したきっかけは、自らが綴るライナー・ノーツによると“大切な人との永遠の別離”にあったという。「旅立った人への敬愛と鎮魂のため、そして遺してくれた大切なものをこれからの“夢”へ繋げたい」との、想いを込めてのCDだという。私としてはいつものとおり、事前にはそのようなことを読まずに、ただ奏楽に耳を傾けたのだが、あとで読んで「なるほど」と思った。シューマンとドビュッシーを弾いているのだが、《子供の情景》《アラベスク》には、なんとも言えず心に響いてくる、親しい「問いかけ」のような息遣いが込められている。また《ベルガマスク組曲》《版画》そして《夢》からは、鍵盤をいつくしみながら、生み出す音の美に酔っている指のあたたかみ、といったものを感得できる。平らに言うなら、「気持ちの通った奏楽」の得も言われぬ快さ、ここにはたしかにそれがある。「音楽は聴く人の心を反映し勇気を、喜びを与えてくれます。心を癒してくれます。そして私たちに美しい夢を与えてくれます」とも彼女は綴る─そう、本当に、あなたが自らを癒すために作ったこのCDは、多くの心を癒し、励ますに違いない。

那須田務
 
 前田美由紀は東京芸術大学および同大学院で学び、田村宏氏らに師事したピアニスト。「大切な人との永遠の別離が敬愛と鎮魂のため、そして遺してくれた大切なものをこれからの“夢”へ繋げたい」とのことで、タイトルは「夢」。このようなピアニストの想いは、《子供の情景》の一つ一つの楽曲の真摯な取り組みや端正な音楽作りによく表われている。<見知らぬ国々>の心の籠ったフレージングも然り。ただ<鬼ごっこ>や<重大な出来事>などは和音がやや重たいのが惜しまれる。響きがより整理されて全体に透明感があるといい。<トロイメライ>は語り口に味わいがあり、わずかなアゴーギクが音楽に美しい陰影を与えている。緊迫感に満ちた<木馬の騎士>は後半にさらに熱を帯び、全曲のアクセントになっている。《アラベスク》は音型を一つ一つ置いていくような風情とたゆたうような味わいがある。ここからドビュッシー。《ベルガマスク組曲》の<前奏曲>。全体的にオフマイク傾向の録音だが、冒頭の和音の音色に深みがあり、多様なタッチの違いが聴き取れる。より多彩な音色や表現の独自性が聴かれるとさらに求心力を増すだろう。フランスのエスプリも十分にあり、<メヌエット>の仄かな詩情や温かな光に満ちた<月の光>、快活な<パスピエ>も楽しい。《版画》や《夢》も穏やかな優しい情感に満ち、聴き手を淡い夢の世界へと誘う。