愛芽吹き


今にもこぼれ出しそうな涙を堪えた
必死で堪えてる涙をあなたは....

『愛して』と言っても愛してはくれないでしょう
『忘れて』と言っても忘れてもくれないでしょう
当て所のない私のこの想いは
何処にゆけばいいのか

その腕で私の何もかもさらって
あなたのその瞳で私を目蓋に焼き付けて
このさきあなたを愛する人が現れようと私を忘れないで
この日のまま....

流れ出しそうな涙を堪えた
頑張りとは無意味に流れる涙

私を嫌いになってもいいよ
私を憎んでもいいよ
私のあなたへの想いは
どこにゆけば...

あなたの脳裏に私をしまっておいて
私の温もりを忘れないで
私を愛さなくてもいいから記憶から私の存在を無かったことにしないで
あの日のまま....



今頃芽吹いたこの花は
咲く季節があまりにも遅れていました
周りに同じ花はなく、ただ独り遅れて咲いてしまった花
季節に、時間に取り残されてしまったこの花は
私のようにゆらり、ゆらりと風になびきながら泣いているようでした


小説・詩


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