▼羽根の折れた天使 第四羽
とりあえず…雨が強くなってきた事もあって、僕はその子供を連れて部屋に戻った。

母さんに見つからずに部屋まで戻れた事は幸いだったけど…

この子はいったいどこからきたんだろう…?


「困ったなぁ…」


ずぶ濡れの服を着替えて、髪をタオルで拭く。

子供には綺麗で暖かそうなタオルを何重にもして包んだ。


「…とりあえず…この子が起きるまでなんとも言い難いな…」


僕はベッドの上で寝息を発てている子供を見ながら呟いた。

顔を覗き込んでみると綺麗で可愛い顔をした子供らしい寝顔をしている。


―――…かわいいなぁ…ほっぺとかやわらかそう…


何考えてんだ…僕は…。

そう思いながらも、いつの間にか手が動いていて頬をつついてる自分がいた。


「あ、やわらか…」


性別はわかんないけど…やっぱり子供ってやわらかいんだな…。

なんとなく触り心地がよくて…ついついつつきすぎて…


「ふぇ…?」


起こしてしまった…。


2006/8/15(Tue) 17:03
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