▼羽根の折れた天使 第五羽
「あ…」やばい、つつきすぎ?
起こすつもりはなかったけど…必然的にそうなるのか…。
何やってんだろ、僕。
「…貴方は誰ですか?」
小さな子供独特の高い声でそう訊かれて、僕は一瞬戸惑った。
なんて言えばいいんだろう…。
「えぇ…と…」
「もしかして…助けてくれたですか?」
「え?あぁ…うん……そんな感じ…」
だよな…?
あれは助けたって言うんだよな?いいんだよな??
って、誰に聞いてるんだ…。
「ありがとうございます。助かりました」
小さな身体で礼儀正しくお礼を言ってきた。
しっかりしてるなぁ…でも。
「あのさ…なんで空から降ってきたんだ?」
あぁ、僕って単刀直入すぎか?
でも、ここで渋っててもしょうも無し…。
「あ、すみません。その…実は僕、天使なんです」
「………………………………………………………………………………はぁ?」
2006/8/15(Tue) 17:04