▼What's type do you like?
 野球部なんかの運動部に入ってると、どうしても腹が減る。特に野球部は毎日朝練があってるから、休み時間は買ってきたパンとかおにぎりとかの食料を食べるか、それでなければひたすら寝るだけだ。

 今日もいつもように四人で集まって、俺と三橋と田島はひたすら食べていて、浜田はそんな俺たちに呆れつつ、自分の好きなことをしている。
 今日は自分で買ったのか、もしくは誰かから借りたのか、いわゆる女性雑誌を読んでいた。そんなもん読んで何が楽しいのかと激しく疑問に思いながら、浜田を見ていると、浜田はいきなり俺たちに
 「なあ、お前らって好きなタイプとか、ある?」
「は?」
 思いがけない言葉を聞いたせいか、反射的に乱暴な返事をしてしまって、浜田がちょっとビビッている。田島も三橋も浜田の質問よりも、俺の返事にビックリしたみたいだ。悪ぃ。
 
 「や、今この雑誌読んでたんだけどさ。なんか、『男の子の好きなタイプBEST10!!』っていう記事見てたら、何となくそういえばこのメンツでそんな話したことなかったな〜って思って」
「まあ、確かにねえけど、このメンツでそんな話しても楽しいか?」
俺がそう言うと、浜田は苦笑して、
「まあな、まあそこは好奇心ってやつ。で、田島、どんな子が好み?」
と上手く流しやがった。田島は一瞬だけ考えた後、口を開いたかと思うと、はつらつとした声で、
「俺は胸がでかくて、美人なオネエさんがいい!」
「・・・、なんていうかすごく期待を裏切らないやつだな、田島は」
「何だよ、いいだろ巨乳!別に胸なくてもいいけど、あった方がお得な感じするよな」
ったく、田島は・・・。まあ、この単純さが田島のいいところでもあるが。

 続いて、浜田は三橋にも同じ質問を降る。
「・・・そうだな。じゃあ、三橋は?」
「お、おれは・・・、優しい、人、かな」
三橋の答えも、やっぱりイメージどおりで少し微笑ましい気分になる。
「ああ、やっぱ性格は大事だよな」
そう俺が言うと、浜田はにやにや笑ってからかってきた。
「それ、泉が言う?」
「うるせぇ」
ちょっときつめの目線を送ると、浜田はすぐに黙った。でも、すぐに復活すると一番最後に、さっきの二人と同じ質問をしてきた。

 「泉のタイプは?」
タイプっていっても、特にこだわりがあるわけじゃない。別に巨乳だろうが、そうじゃなかろうがそんなことはどうでもいい。優しい人ってのもいいが、それじゃちょっと漠然としてるしな・・・。あ、そうだ、料理上手とかいいんじゃねぇ?やっぱ、美味いもの作れるっていうのはいいのな。
「う・・・ん。料理が上手くて、家事も得意で、明るいやつかな」
そういうと、浜田はクスリと笑った
「なんか、泉らしいね。ちょっと現実味が溢れてるのが」
「悪いかよ」
そう言うと、
「全然」
と笑顔で返された。なんか悔しい。

 「じゃあ、お前のタイプはなんなんだよ」
「俺のタイプ?そうだな、年下で、可愛くて、ちょっと生意気な感じの子かな」
「生意気って、可愛くねえじゃん」
俺ががそう言うと、浜田は微笑んでこっちを向いて、
「可愛いよ!あのやんちゃなところがめちゃくちゃ!」
と熱く語った。生意気な感じがたまらないらしい。
「はいはい」
適当に流すと、酷い!と言われたが、気にしないことにした。
こんな感じで、俺たちの毎日は続いていっている。



「泉ってあれ、気付いてねえのかな」
「きっと、そう、だよ」
「だよな〜。でも、浜田も泉もお互い相手のタイプが自分だってことにいい加減気付けよな」
「まあ、しょうが、ない、よ。ハマちゃんも泉くんも、あんまり鋭く、なさそう、だし」
「・・・だな。はぁ〜、まったく・・・」





こんな感じで、ゆるゆるハマイズ(?)でした。
すみません、眠いんで寝ます。明日またちゃんと後書きつけときます!
ごめんなさい!
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