▼2013/11/6(水):第44回 富山県造形教育作品展 実施計画
1 期 日 平成25年11月24日(日)〜12月8日(日) ・作品搬入 11月22日(金)14:00 〜15:00 ・作品展示作業 15:00 〜16:30 ・作品搬出 12月10日(火)15:00 〜16:30
2 場 所 富山県教育記念館 1F ※開館時間9:00〜17:00 休館日:祝日のみ 富山市千歳町1-5-1 (076-433-2770 )
3 その他 (作品出品、展示について) ● 作品票については、県造連ホームページ(http://www.milmil.cc/user/zoukei/)からダウンロード してお使いください。搬入会場にも準備します。また、責任者の先生方へは事前にFAXで送ります。 ● 全ての出品者には賞状が贈呈されます。 ● 展示の際には、画鋲など展示用具を持参していただけるとありがたいです。 (立体作品について) ● 1点の床占有面積は、約2(1.5×1.5)u程度にしたいと思います。 ● 展示方法は工夫できます。(吊す、床に、机上に…… )点数については、ご相談ください。 ● 小学校の搬入・搬出の際に上記の校種別責任者以外の方が来場される場合は、事務局教育展担当に11月8日までに連絡してください。事務局を通して所属学校の方に依頼文書と作品表を発送します。 ● 共同作品でもいいですし、個々の立体作品の集合でも構いません。 (平面作品・版造形作品について) ● 作品の出品枚数は四つ切り大の大きさ(八つ切り大の作品も可)で考えてください。 6 問い合わせ 事務局担当 大懸謙一(中・宮川小 076−472−0519)
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▼2013/11/5(火):県造連教育作品展 名札
県造連教育作品展(小中高)
県造連教育作品展(幼稚園用)
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▼2013/11/5(火):県造連教育作品展 名札
県造連教育作品展(小中高)
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▼2013/6/9(日):H25県造形教育連盟会費領収書
平成25年度の会費領収書です。 必要に応じてお使い下さい。
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▼2011/11/19(土):造形教育シンポジウム―講演―
最後に長野市立櫻ヶ岡中学校教諭の中平先生に、「美術を日常化する〜必修授業を補完するために〜」を演題にご講演いただきました。 中平先生は「美術教育はなぜ必要なのか」ということに言及し、次のようにまとめています。 ・よりよい自分になろう、よりよい社会を築こうという気持ちを形で表現できる。したがって、そういった心情を授業の中で肯定しやすい教科である。・・・よりよい社会人へつながる。 ・新たな「肩書き」を得やすい教科である。・・・不登校を増やさない対策につながる。 美術を通して、それまでその子のイメージを変えるきっかけをつくることができる。 ・「ものづくり」を超えた「こと作り」、「社会づくり」など、プロデュースする力の目を育てることが授業の工夫次第で可能。・・・クリエイディブな心を育てる。 中平先生は、「美術はおもしろいものだよ」ということを何とか生徒に知ってもらいたいという強い思いをもっておられます。最近の中学生は内向的になっているので、やれといわれたら、けっこうやります。してはいけないことはやらない。価値観の幅が狭いのです。そして、「まじめ」「正しい」などの座標軸が幅をきかせています。でも、「間違っているけど楽しい」などというように、「面白い」「楽しい」という座標軸がなかなか広がらないのが現状です。自分で決めてやってみろというのが苦手です。依存心が強くなっているのです。「自分で目標を決める。自分で解決方法を考える。」本来それは、楽しい活動であり、表現したいというモチベーションを高めるものでもあります。 中平先生は、授業をスパイラルで考えています。115時間を1題材と考えるのです。3年生の最後には、卒業制作をさせるそうです。すべての題材が、鑑賞→遊び的題材→技能習得題材→テーマから自由に発想する題材→相互鑑賞 という形で構成されています。ただ何もないところに「とにかくやりなさい」というのではなく、しっかりと武器をもたせ、意欲と感心を高めておいて、卒業制作につなげるのです。 しかし、いろいろやっていても、必修授業の限界を感じてきました。どうしても子供は受動的になってしまう。どうしたら美術室を出てからも、美術スイッチをオンにすることができるか。美術を日常化するためのアイディアがないか。そのために考えたのが次の二つです。 1学校を舞台としたアート・プロジェクト 2校舎内にフリーギャラリーを設置 アートプロジェクトでは、アーティストが生徒の意向を聞いて作品を仕上げていくのです。最初のイメージよりも、話を進めていく中で作品がよくなったときに、がぜんやる気を出します。やりとりの中で、アーティストと子供たちが自然に触れ合っていく。単なる職業体験とはまた違った主体的なものになります。とがびでは、幼稚園、小学生、中学生、高校、大学、アーティストと、1本筋の通ったものが一堂に展示されます。そうすることで、生徒が自分の表現と他の表現を比べ、現在の自分を見つめ、そして将来を考えるときに非常に役立つのです。 アートプロジェクトは、あくまでも必修授業を「補完」するものであり、それによって必修授業をなおざりにするものではありません。ものを使ったコミュニケーションが美術やアート特有のものであり、いままでコミュニケーションができなかった子に、何か美術を使うことでできるのではいかという考えがプロジェクトを行うきっかけになっています。
アートプロジェクトを経験した中学生に高まった意識として、次のようなものがあります。 ・美術に興味がわいた ・自分から社会に発言する力がついた ・コミュニケーションの楽しさを感じた。 ・想像力や発想力がついた
また、一年間フリーギャラリーやおまけ企画を行うプロジェクトの可能性には次のようなものがあります。 ・話題性がある。・・・美術室外での美術的な話題をつくりだすことが可能。美術スイッチをオンにする。 ・様々な素材を扱ったり、多様な表現方法にふれたりすることができる。・・・表現の幅、発想の幅を広げる。 ・美術部以外、美術が得意な生徒以外の意欲をもった生徒たちを取り込みやすい・・・視野を広げる。 ・スペースが狭く、展示労力が少なくてすむので、教師の疲労が少ない。・・・継続が可能。どのような学校の実情にも比較的対応できる。 →必修授業や学校生活へのよい影響を期待。
最後に「美術を日常化する」ために次のようにまとめていただきました。 必修授業を核とし、授業を補完するプチイベントや仕掛けを美術教師が企画し、積極的に行っていく。日常的に非日常的な空間を受け入れ楽しむことができる体質ができてくる。すると、おもしろいことを面白いと楽しめる生徒の育ちが期待できる。発想力と実行力。話題性、鑑賞力、材料感、やってみたいという意欲、よい意味でのエスカレート現象がある。 生徒や他教科の教師が、美術でのきっかけにより、新たな自己表現の武器と出会い、美術的な発想方法や問題解決の手段が学校生活の中で生かされていく。それが美術を日常化するということではないだろうか。
大変すばらしく、貴重な話、本当にためになりました。中平先生、ありがとうございました。
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▼2011/11/19(土):造形教育シンポジウム―実践発表・シンポジウム―
今年度のシンポジウムは、会場を高志会館で行いました。昨年よりも、広い会場ということで、ゆったりとした雰囲気で行うことができました。 最初の実践発表は、附属幼稚園の林智子先生です。 「つくりたい!」「やってみたい!」を大切にして をテーマに発表してくださいました。一つ目の実践「すてきなぼうし」は、活動の前に絵本を読み聞かせることにより、子どもたちの「作ってみたい!」という意欲を高めることができたとのこと。出来上がった帽子をうれしそうにかぶっている子供たちの様子が印象的でした。 二つ目の実践「ゆめのまち」では、子供たちの目の前で道作りを示すことで子供たちの「やってみたい」という意欲を高めるとともに、つくりたいもののイメージを具体的に考えることができたようです。のびのびと自分の思い描いたまちをどんどん作り出している様子が印象的でした。 最後にまとめとして、小学校の4観点から園児と児童の造形活動における共通点と相違点をわかりやすく発表してくださいました。幼稚園教諭でありながら、小学校教諭としての経験もある立場だからこその貴重な発表でした。
続いて、富山市立水橋中部小学校の老田先生。 造形遊びの中での美的要素の高まり「広げようマイ万華鏡ワールド」の実践を通して ということで発表してくださいました。 万華鏡のもつ特性を、 ・万華鏡の核は、見た目だけでなく、覗いて得られる映像 ・同じ映像から二度と再現できない。 ・映像を生み出すために、必要な構成要素がシンプル。 という3つの視点から、わかりやすくまとめたことをもとに、異校種で導入する際のポイントについても提案してくださいました。万華鏡のつくりだす美しい映像がとても印象的な発表でした。 次に富山市立南部中学校の正橋先生。 「絵画から構想する装飾」という題材名でポストカードの額縁をつくった実践について発表してくださいました。 単に鑑賞で終わるのではなく、鑑賞を通して感じたことを自由にデザインして木彫を施してオリジナルの額縁をつくるという素敵な実践でした。表現と鑑賞の一体化の大切さについて改めて考えさせられました。
最後は富山県立小杉高等学校の宮原先生です。 「総合学科美術系 絵画基礎の授業について」をテーマに発表してくださいました。 三年間を通して、絵画基礎の授業ではどのような授業をしているのかについて、生徒作品を見せながら具体的に紹介して下さいました。特に、基礎基本となる技能の習得に力をいれているようで、様々な描画材や技法を使って美術に取り組んでいる様子がよく分かりました。流石に自ら美術を選んだ高校生を対象とした専門的な授業ということで技能が高く、紹介された作品はどれもレベルの高いものばかりでした。
引続き、実践発表の先生方に、コーディネーターに砺波市教育センター副主幹の小野美恵子先生に迎えてシンポジウムを行いました。 シンポジウムのなかでは、いかに校種を越えた中で美術というものをとらえたらいいのかということについて真剣な話が交わされました。なかなか結論のでることではないのですが、子どもが表現していることの背景を教師がしっかりとくみとり、その中からとらえたよさをかえしていくことが、つくり出す喜びを味わう子どもを育てていくことにつながっていくのではないかという話が出されました。また、異校種で互いの授業を実際に見合う機会を増やすことの大切さについて意見が出されました。
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