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地球のことを考えて行動する日『アースデイ』

七宗町の面積の約9割は森林です。その森林は、日本各地の森林の現状と同様、ほとんど手入れがなされず、本来の森林の機能を充分に発揮できていない状態です。

森林は地球のすべての生きものの生命の源である『水』を育んでくれる、お金なんかよりもずっと大切なものではないでしょうか。

左の絵「HOPE」のように、私たち大人が未来に明るい希望をもって(決して悲観的にならず、あきらめず!)ひとりひとりがそれぞれの出来る範囲で(決して無理がないように!)何かひとつでもはじめられたら・・・

そんな思いで、アースデイ七宗を開催することになりました。

以下は少し長文になりますが、里山(森林)を活かす生活が私たちの未来にとってどうして大切なのかすこしまとめてみましたので、お時間のある時に読んでいただけると、うれしく思います。

アースデイ七宗に参加したみんなが笑顔になって、子どもたちが未来に明るい希望をもてるような、そんなアースデイにしたいと願っております。


               2010年アースデイ七宗実行委員会


★地球と『水』と私たち

宇宙から見た地球は、青く輝いています。
なぜなら地球の表面積の約70%が『水』であるからです。
私たち人間の体も子どもの場合で約70%、大人の場合で約60%が
『水』で構成されています。

生き物すべての祖先となる生命は海から生まれ、
海のことは「母なる海」と呼んだりもします。
人間もこの世(陸地)に誕生するまでは
母親の子宮の中の海(羊水)の中で育ちます。

羊水の中にいる胎児の姿は、はじめ魚と同じような姿をしており、
その後、イモリのような形になり、ヒトの姿へと変わっていきます。
動物が進化してきた歴史がそのまま映し出されているのです。
水たまりの中をのぞきこむとそこには自分の姿が映し出されるように
地球の『水』をじっくり見つめれば、
そこには今の私たちの現状が映し出されるのではないでしょうか?

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★地球の『水』の現状

今の地球の『水』はきれいでしょうか?汚れているでしょうか?
足りているのでしょうか?不足しているのでしょうか?

私たちが飲んだり、体を洗ったりするのに使える水は
地球上にある水の量のわずか約0.01パーセント〜0.02パーセント程度にすぎません。

それなのに、世界の人口は増え続け、水の使用量が増えると同時に、
生活排水、工業排水、農業排水などで汚される水も増えています。
核実験が原因で放射性物質により水が汚染された例もあります。
自動車や工場から出た排気ガスが雨水で流されて水を汚染することもあります。

世界ではおよそ7人に1人が、安全な水を飲むことが出来ず、
将来的には世界の4分の1の地域で水不足になるのではないかと言われています。

世界の水問題の深刻化は、私たち日本人に決して無関係な話ではありません。
日本では降水量が多いものの、都市化や荒廃した森林によって蒸発散分も多いため、人が利用できる水の量は世界平均の半分以下しかありません。
また、食料輸入大国の日本が、輸入している食料の生産に必要な水の量は年間数百億m3(数百億立方メートル)にも相当し、日本はたくさんの世界の水を消費しているのが現状です。

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★森林(里山)を活かす

日本は国土面積の約7割が森林で、世界有数の森林大国です。
森林は“緑のダム”と呼ばれるように、『水』を育む大切な役割を担っています。
森林の土壌は、スポンジのように、雨がふると大量の水を蓄えます。

そして、「森は海の恋人」「森が海を育てる」などと言われますが、森林と川、海はひとつながりになっていて、切り離して考えることはできません。
森林が吸収した雨水は、プランクトンや海藻を育てる栄養素を川や海に運び、食物連鎖により魚介類を増やしています。
つまり、森を育むことは、『水』を育むことになり、地球上すべての生きものたちの生命を育んでいることにもつながるのです。

しかし現在の日本の森林は、充分な手入れがなされず、森林の荒廃が目立つようになりました。
昭和20年〜30年代、それまで家庭燃料は木炭や薪が中心でしたが、その後エネルギー源は電気・ガス・石油に大きく切り替わり、
里山の雑木林等の価値が薄れたため、広葉樹は伐採され、建築用材などになる経済的価値の高いスギやヒノキの針葉樹に置き換える拡大造林が急速に進みました。
そして、木材の輸入自由化とともに、日本の木材自給率は9割から2割までに落ち込み、林業が衰退し、森林の荒廃が進んでいったのです。

荒廃した森林は、保水機能を発揮できず、台風等の被害を受けたり、大雨等によって、土砂災害が起きやすくなります。
さらに、温暖化の原因となる二酸化炭素する吸収する働きも低下します。

また、今多くの人工林が収穫期を迎えていますが、伐採されないまま、放置されている森林が目立ちます。
収穫期を迎えた森林を伐採し、植えて、育てる、そして伐採するというサイクルを回す必要があります。
このサイクルを円滑に回すためには、国産材を積極的に利用し、需要を高め、資金を山に還元する必要があります。
日本の森林資源は使われずに余っています。日本では成長した森林を活かすべき時代となったのです。


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※参考サイト 
サントリー水育 http://suntory.jp/kids/mizu-iku/index.html
森林・林業学習館 http://www.shinrin-ringyou.com/
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