過ぎ去ってゆくもの そのしあわせ

秋の日は 

物哀しくも 幸せ


はらはらと 舞い落ちる

美しい 木の葉

紅に染まる 木の実

陽の光に透けて 淡い花びらは揺れる

どこまでも 空は青く・・・



毎年 あたりまえのように

繰り返される営みは

誠実な人の 愛を想わせる



惜しげもなく 

あふれ こぼれるほどに

贈り物は届く


両手に 受け止めきれないほどに


ただ ただ

喜ぶ顔が 見たい 

理由は それだけ



きっと そうなのだ


無駄なほどに 気前よく

惜しみなく 与えるのが

愛なのだ


与えること そのものが

喜びなのだ



秋から 冬へ


過ぎ去ってゆくもの と 

その輝きは

物哀しくも しあわせ・・・





2008/11/3 12:33
夏の嵐


空が にわかに暗くなる。

積乱雲が 瞬くまに広がり、

天を 覆い尽くす。


雷鳴が 轟く。

激しく 威嚇するように、

稲妻を 走らせる。


そして。

叩きつけるような 雨、 雨。

猛り狂い 吹き荒れる 風と共に。


私の中の 怒りなのか、哀しみなのか。

荒れ狂う嵐を どこかで喜んでいる。


もっと めちゃくちゃになればいいと。



やがて嵐は 勢いを失い、

雲は裂け、光が射し込んでくる。



そして。

約束の虹が 大きく架かるとき。


私の中の 何かが癒える。


夏の嵐はいつも そう。




2008/7/30 10:49
あめのひ

雨の日が 好き。

しん とした 静けさが。

いろんな事、いろんな物。
いろんな人、いろんな思いを

時々 受け止めきれなくなるから。

雨の日は 
雨の音に 耳を澄ませるてみる。


雨に濡れて滲む 木々の緑。
葉の上を転がる 雫。

しっとりと うつむく
花たちの 横顔が好き。


雨の日は、

私が 私らしいから 

好き。



2008/6/4 10:45
ひだまり

独りで庭にいる時間が
一番、上等の時間。
ただ愉しむだけの時間だから。

欲張らず、
うまくやろうとせず、
淡々と生きればいい。
そう素直に思える。

土も新芽も、
ふんわりと柔らかくて、
ひだまりの静けさは、
心地よく、
体中にしみ込んでくる。

クレマチスの蔓も、
バラのつぼみも。
こんなに やわらかくて
傷つきやすいのに、
力に満ちているから。

この同じ営みの中に、
生かされている私。

大丈夫。 もう心配しない。


2008/4/29 23:14
たんぽぽ

 うららかに 
 春のひかりが
 ふりそそいでいる。

 たんぽぽの道は
 どこまでも続いている。

 穏やかな、穏やかな日。

 でも、それでも。

 どうしても 心が晴れない。
 そんな気持ちでいることも、
 どうしようもなく
 失敗のような気がしていた。

 ああ。
 だけど。

 日も暮れてから、
 たんぽぽの花束のような
 笑顔を湛えた人に出会って、
 話すほどに
 心に青空が広がって、
 楽しくて、仕方なくなった。

 ああ。
 こんなにも。


 たんぽぽの道を
 無邪気に走ってゆこう。
 旅立ってゆく 綿毛を追いかけて。

 うららかな 春のひかりを
 受け取ろう。この腕を大きく広げて。

 
 
2008/4/15 23:05
風の強い日

強く吹きつける風に、
抗うことなく 
打ち伏せられるまま。

ほころんだばかりの 
やわらかな 薄桃色の花びらを
そんなに手荒く 扱わないで。

風の強い日。
心には なにか穏やかでない想い。

突き抜ける青空さえ 
突き刺さる痛みのよう・・・。

2008/4/1 16:53
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