▼プレゼント
ここはいつもの秘密基地

いつもと違うのはここに例の2匹がいないこと

「シュウ〜、お待たせなんだな」
マックがにこやかにシュウに小さな小箱を2つ渡す

「お!出来たの?サンキューマック☆」
大喜びで小箱を受け取るシュウ

横で見ていたメグが
「箱だけってのもなんだか華が無いからコレ使う?」と
包装紙とリボンを渡す

「おお!サンキューな、メグ」
それも受け取っていそいそとラッピングするシュウ

少々(っていうかかなり)いびつな包み方だが
ラッピングしていくシュウ

ようやく完成

「ほんじゃ俺、今日は帰るわ!」
元気良く風のように去っていくシュウ

「あ!ちょっとそんなに急いだら転ぶわよ〜!!」
メグが声をかけるがもう聞こえていない距離だった

「とてもシュウらしいんだな」
マックはくすくす笑っていた


そしてマツタニ家

「ただいま〜!!」
元気にドアを開け入ってくるシュウ

「おかえりなさい、おやつ出来てるわよ」
ヨウコが声をかける

「あ、うん!アリガト!母さん」
「え〜っとあいつら何処?」キョロキョロ見渡し

「あいつらおやつ食べちゃった?」とシュウが聞く

「シロンさん達?いいえ、まだよ」と
テーブルの上を指差す

「ガガ〜!」「ググ〜」
ホットケーキを前にして手を上げている2匹
シュウ待ちだったようだ

「えへへ、間に合ったみたいだな〜」
にこにこ笑いながらシュウが2匹に近づく

「ガ?」「グ?」

ごそごそと2つの小箱を出して
「こっちがねずっちょ」
「こっちがわるっちょ」と差し出す

「開けてみ?」と満面の笑みで言うシュウ

頭に「?」を沢山つけながら
いびつな包装紙を開けていく2匹

そこから出てきたのは

変な形のマグカップ
シロンの方には白い
ランシーンの方には黒い
なんか変な物体が描かれている
多分コレは自分達

「この間マックのお父さんの所に遊びに行ったろ?」
「あの時さ〜マックやメグやキザ夫と4人で作ったんだ〜」

もちろん他のサーガ達も自分の大切なレジェンズ達に
秘密で何かを作っていた

「形ちょっと変だけど使ってくれる?」
心配そうに聞いてくるシュウ

2匹がシュウに飛びつく
「わわ!!」ちょっとびっくりのシュウ

「ガガガ〜」「グググ〜」
体全体で喜び擦り寄ってくる2匹

そんな2匹をぎゅっと抱き締め

「これからもよろしくな・・・・」と笑顔で言うシュウ

ヨウコがそのマグカップを綺麗に洗い
中に美味しいミルクティーを注ぐ

今日のミルクティーの味はいつも以上に美味しく感じた


おしまい