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彼女が長男の手に握られている銃を拾う。
彼が寄ってくる。
彼は彼女の手にある銃を彼女と共に見つめる。
彼女は近くにいる彼に銃を向ける。
彼は冗談だと思い笑う。
撃った。
血が出る。
血がかかる。
絶叫。
容赦無く撃ち続ける。
彼女は狂喜する。
この世のモノとは思えない笑い声が響く。

あと、一人。

もう、終わりか・・・・
もっと、楽しみたい。
せめて、最後は楽しく踊ろう。

死体が立ち上がる。
原形をとどめていない者も肉塊として立ち上がる。
手には銃を・・・
死体は彼女を囲い彼女に銃を構える。
彼女は驚きに目を見開いた。
そして、死体の全てに銃を撃つ。
死体は死なない。
死体達は彼女に向けて銃を撃つ。
彼女は倒れない。
銃に撃たれ続けているから倒れる事が出来ない。
肉はだんだん削げてきた。
ずっと、続く発砲音。
彼女はその中心で踊っている。
そして、どの位撃ったかなんて解らなくなった頃には彼女は無くなっていた。

もう、いない。

長い様で非常に短かった。
今度はどんな設定にしようかな。

薄暗い部屋。
床には銃が一丁落ちている。

嗚呼、今日も暇だ。

(完)
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