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行雲流水


空を自由に舞い上がる雲に、自然に流れ出でる水。
嗚呼、何て羨ましい。
愚者は仮面を貼り付け、淡々と日々を過ごす。

何故、人間に生まれてきてしまったのだろう。
雲や水ならば、自由に生きることが出来たろうに。
人間は、本当に愚かな生き物だ。

転生というモノが存在するのなら、私は一体前世はなんだったのだろう。
もし、人間であったのなら・・・何とも苦しい。

腐りきった世界の中で、さ迷い歩く。
嗚呼、こうしている間にも、次々と消えていく、何か。
自由をもぎ取られた愚かな鳥は・・・。

貼り付けた笑みを浮かべ、自由のない世界で、ただ死ぬことを待つ。

籠の中に閉じ込められた世界は
色褪せ、全ての世界が無色に染められる。
何とも愚かな、そんな自分。

自由気ままな雲や水に生まれたかったこの想いは、何と愚かな願いか

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