*6918hit(ムクツナヒバ/ギャグ)
人ってホント見かけによらない



*結局はどちらとも*



「───す、すみません雲雀さん。俺なんかの宿題につきあわせてちゃって・・・」

「気にしなくていいよ。大切な綱吉が困ってるんだから。」

学校の門を出ようとしたときに
今日出た宿題の多さと難しさをぼそりと嘆いたらそれを雲雀さんが聞いていて、応接室で教えてもらえることに。
といっても、あっちが半ば強引に応接室に連れ込んだんだけど・・・

「で、どこがわかんないの?」

「えっと、このページn「綱吉!!君はこんな所で何をしているんですか!?」

綱吉の言葉を遮って勢いよく応接室に飛び込んできたのは、頭に奇跡的な分け目を持つパイナッ・・六道骸。
猛ダッシュで来たのか息が乱れている。

「骸!?なんでお前が並中にいんの!?」

そう綱吉が言い終わると同時に、いつの間にか骸の前に立った雲雀がその顎にトンファーを突き付けた。
あっという間に殺気の満ちた睨み合いになる2人。

「綱吉の言うとおりだよ。部外者は出てってくれる?目障りだ。」

「君に用はありません。
 ・・・綱吉!ほら、こんな何されるか分からない所、早く出ましょう!!」

「な、何言ってんの?俺、雲雀さんに宿題を教えてもらうだけだよ?」

あまりの勢いにおろおろしながら答えると
骸は目の色を変えて雲雀を睨みつけ
今にも怒りを爆発させてしまいそうな勢いで話し始めた。
雲雀は何故骸がこんなに頭に血を上らせているのか見当もつかないが
殺気に満ちた目で睨むのは変わらない。

「雲雀恭弥!君って人は!!
 こんな純粋な心を持った天使を宿題を教えるなどという口実で騙して!」

「さっきから何意味不明なこと言ってるの。
 僕が綱吉を騙す?何のことだい?」

ついに骸は怒りが頂点に達したのか
自らの武器でトンファーを弾き
ただ呆然と成り行きを見守っている綱吉のもとへ走っていくとそのまま抱き上げた。
もちろんお姫様抱っこで。
綱吉は大きく目を見開いて骸を見上げる。

「ちょっ、骸なにやってんだよ?」

「言っても分からないのなら力ずくで君をここから連れ出します。」

「だからなんで!?」

「綱吉、君って人はどこまで鈍感なんですか・・・!
 このままここにいるとあそこにいる獰猛な鳥に喰われますよ!?
 僕のアジトならば安全です。さぁ行きますよ・・・クフフ。」

(こいつ、絶対に信用しちゃだめだ・・・!!)

最後の独特の笑いに危険信号が脳内に鳴り響いた綱吉は
足をバタつかせて必死に逃れようともがいた。
絶対こいつに喰われる・・・そう心の中で叫びながら。

「降ろしてよ骸!」

「・・まずは猫耳にしましょうか・・・いやここはメイドで・・・
 ・・・ん?何か言いましたか?すみません考え事をしていたので。」

「・・・もしかして俺にどんなコスプレをさせようとか?」

「僕の考えが分かるなんて!!僕たちの心が繋がっている証拠じゃありませんか!!」

「全部声に出てんだよこの変態。」

やはりこいつは絶対に信じてはならない。
そう決心したとき、突然綱吉は雲雀に体を強く掴まれ骸から無理やり引き剥がされた。
連れて行かれずに済んだ・・・と、安堵のため息をついた刹那。
ぽたり。
雲雀の服の裾を掴んでいた手に生暖かいものが触れ
綱吉はもしやと当たってほしくない予想をしながらその手を見やった。
結果は残念ながら予想通り。

「なんで雲雀さんが鼻血を・・・?」

綱吉の問いかけは耳に入っていないようで
瞳は骸を射るようにギラリと光っている。


「悪いけどそれは僕がやると決めてたことだから。」


そんな・・・!信じてたのに!!
綱吉はそっと雲雀の学ランで鼻血を拭くと
自力で雲雀の腕から逃れ応接室の隅に移動した。
これから起こるであろう事態に備えて。
本当は応接室から逃げ出したかったのだが
入り口に2人がいるので出られないのだ。

「とうとう本性を現しましたね。
 いいでしょう、それならどちらが強いかで決着をつけようじゃありませんか!!」

「もう結果は見えてるけど・・・ねっ!」

雲雀が言い終わるのと同時に金属の激しく衝突する音が応接室に響く。
この2人は力がほぼ互角なため、いつまで経っても決着がつかないのを綱吉は知っている。
応接室の隅で1人、綱吉は盛大に、しかし誰にも気付いてもらえないため息をついた。

「俺、宿題あるんだけどな・・・」

こうなってはあきらめるしかない。
テーブルにぽつんと忘れ去られた宿題を見ながら綱吉は思った。


end



文月ゆい様へ、6918hit御礼小説です。
ムクツナヒバのギャグというリクでした。
今までになく没作品出しました純白華。
どうやら今の私にはこれが限界のようです・・・
タイトルは・・・2人とも綱吉のためみたいなこと言ってるけど、結局どっちとも綱吉のコスプレが見たかっただけでしたみたいな(ようは思いつかなかったんですごめんなさ・・!!!
しかもなんか以前書いたネタと被ってる・・・orz
ごめん!ごめんゆいちゃん!!
ついでに雲雀さんに鼻血出させてごめん!!←
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