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殺伐とした空の風景・・・

何故此処に居るんだろう?

ああ・・・そうかこれは夢なんだ――――

珍しくあのころの夢を見た。

そう、まだビャクと出会う少し前の話・・・・・・



「空の束縛1」


透き通った空。珍しく夢を見た・・・あのころの夢を

蒼く蒼くどこまでも続く空――――

そのころの私はこう呼ばれていた・・・

「竜神」と。

私たちレックウザの種族には、生まれたときに、ひとつの「刻印」が示される。

私の場合は「片翼の翼」だった。

それの意味するものは・・・もう一度人間が襲ってくるということ。

100年ほど前、人間と人間が連れたポケモンとが戦った戦争があった・・・

その時に、人間側に味方しなかったポケモンたちはどんどん虐殺されていった。

そして、ついにポケモンの力を使い、我々が逃げた天空まで、追ってきた

みんな死力を尽くして戦ったが、ほぼ全滅まで追い込まれた。
人間は条件を出し、助けることを約束した。




その「条件」とは・・・
レックウザの選ばれたものの片翼を人間に渡すことだった・・・




そうして、片翼とられたレックウザが続出して、どんどん数は減っていった。
それが40年ほど続いたときに、人間側の指揮者が変わった。

その人間は、「ポケモンと人間は仲良く暮らすべきだ。上下関係なんて関係ない」といった・・・。

そうして、片翼のレックウザは数こそなくなったが、いまだに怨みは消えていなかった。

それから100年。片翼のレックウザ・・・つまり私が生まれた。

「ついに、われらが人間の上に立つときが来た!」

「そうだ!今度は人間が平伏す番だ!」

同族たちは皆、人間を配下に置くことが目的だった・・・。

そして、そのために私は・・・

「生贄」に出されると決まった。

片翼のレックウザを殺して生贄にささげれば、怨恨により、レックウザの成れの果て・・・つまり「ギラティナ」を召還する為の儀式だった。

同族たちは当然のように、私を19のときに生贄に出すと決めていた。

私はどうすればいい?そのまま、唯人間たちに報復したいがために、私は殺されるのか?人間のおかげで、戦いが無くなったんじゃないのか?そう言いたかった・・・・・・

「レオ、再来年生贄に奉げられちまうんだよな?」

仲の良かった友達のレストが聞いてきた

「そうだよ・・・私はたかが昔のことだけのために殺されるんだろうね・・・」

「でも、レオも仕返ししたくないわけじゃないだろ?」

「正直言って・・・仕返しとかどうでもいいんだ。だって、昔のころだろう?終わったんじゃないのか?」

「・・・・・・」
「だったら、何でレオは片翼なんだ?恨みの証じゃないのか?」

「それは・・・でもっ!私は仕返しなんかしたくないし、生贄にもされたくないっ!」

「気持ちはわかるよ・・・だけどさ、俺ら二人で抵抗したってしょうがないだろ?結局連れ戻されるかその場で急に儀式始めるとか言われるのがおちだぜ?」

「それじゃ、私はたった19年しか生きられなくて、もしかしたらギラティナ復活しないで終わっちゃうかもしれないじゃないか!私は・・・私は皆の復讐のためだけに殺されなくちゃいけないのか!?私の未来はどうなるんだ?!」

「レオ・・・そりゃさ、俺だって皆はどうかしてると思うよ?でも・・・っ逆らえば人間の見方として俺たちまで殺されちまう・・・っ!」

「・・・・・・」








透き通った蒼い空を見ながら見慣れた自分の家の机に目を走らせる。机の上におかれた古く少しだけ、焦げた一冊の本があった。

徐に開いて今まで生きてきた事柄を見ていった・・・。ほとんどが新鮮で懐かしい事ばかりだった。2日前レストは流れの人間狩人に殺された。

それも・・・見るも無残にされて・・・。

恐らく焦っていたのだろう、服はズタズタに引き裂かれ、腕は一本切られて飛んでいた。
顔面は妙に引っかいた傷がたくさん残り生々しい鮮血がその場に溢れていた・・・
文字通り「血の海」・・・

レストは言っていた人間が好きだと、過去も現在も関係なく、仲良く生きていけたらと話していたところだった・・・その翌日無残にも殺されてしまっていた・・・

「私はどうすればいいんだ?レスト・・・私は人間を憎んでなんか居ない・・・だけど君を殺されたことに関しては憎んでも憎んでも憎みきれないくらいに胸が高鳴るんだ・・・私は、どうすればいい?」



ゆっくりと日が出てきた・・・ああ、もう夜明けなんだな・・・












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お疲れ様でしたありがとうございました!

いやぁ・・・なんか・・・恥かしい気持ちでいっぱいいっぱいです。

管理人の通知力なさで、よくわからない描写になってます・・・(ぅわ・・・

さてさて、「空束」で行きましょうか(略すな

サファイア二軍のレックウザ「氷月」のお話です。

多少血が出たりグロ表現が出ますのであしからず・・・

苦手な方はブラウザバックでお戻りくださいませーv

さて、このお話は全4巻で締めようかと・・・締めようか・・・と(・・・

ま、ま!頑張って行きたいですvv

それでは、また次の巻で〜

H19 1月22日 風雷 百
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