風
今日2竜と一緒に散歩に出ていたシュウは
公園の原っぱで風に当たりながらくつろいでいた
「風ってすごいよな〜」とシュウは言う
「何がすごいんだ?」とシロン
目を閉じて風を感じながら
「だってさ〜色んなもの運んで来るんだぜ〜」
「色んなもの・・・ですか?」ランシーンも聞く
「うん、ハンバーガーの香りとか、パン屋の出来たてのパンの香り、
ケーキの甘い香りも捨てがたいな!」
ニコニコよだれ垂らしながら話すシュウ
「食べ物の話しばっかりかよ!」突っ込むシロン
「え〜?食べ物の香りばっかじゃないって」
「綺麗なお姉さんの香水の香りとか・・・」
「今度は女性のお話ですか?」
ランシーンが笑いながら突っ込む
「ムキーッなんだよー!」
「たんぽぽの種だって運んでくるし」
「とにかくいっぱい運んでくるじゃん!!」
そう言いながらジタバタするシュウを見ながら2竜は笑う
「でも1番嬉しかった風はやっぱお前達かな〜」
「「!」」
2竜はシュウを見る
えへへと笑いながらシュウは2竜に抱きつく
「これが一番嬉しい風が俺に運んでくれたもの!!」
「別に運んでもらった訳じゃねぇけどな・・・」
「私達はものじゃありませんよ?サーガ」
そう言いながらも嬉しさを隠せない2竜
風よありがとう
俺達(私達)に素敵なサーガを贈ってくれて
おしまい