▼策士

いつもながらのマツタニ家

もうすぐ大好きなおやつの時間

今、目の前にあるおやつを
ねずっちょシロンとわるっちょランシーンの2匹はうっとりと眺めていた

今日のおやつはシュークリーム、カスタードとホイップの入ったものだ

2匹はこのシュークリームがおやつに出るのをいつも心待ちにしている



何故かって?



勿論!大好きだからに決まっている




「ただいま〜!!」
玄関のドアを開けシュウが元気よく帰ってきた

「お帰りなさい、おやつあるわよ」
「早く手洗っていらっしゃい」とヨウコが声をかける

「ほいほ〜い♪」
「わお〜!!今日はシュークリームだ〜!!」
手を洗って急いでテーブルにつくシュウ

ヨウコが3つのカップにミルクティーを注ぐ

「ガガ〜♪」「ググ〜♪」と2匹もシュウに声をかける

「待っててくれたの?サンキュウな♪」
「ほんじゃ、いっただっきまぁ〜す」
シュウがシュークリームに齧りつく

2匹もそれぞれシュークリームを1個つづ両手に持ち齧りつく
そして1つ食べ終え溢れ出たクリームを顔と体にくっつけている
ちょっと行儀の悪い食べ方だ
でも見た目ねずみ(笑)だから行儀は気にしない

そして2匹はこの時を待っていた
2匹の目がキラーンと輝きシュウを見る

シュウは1つ食べ終えて2つめ突入
顔にはクリームがついている

「ガガガ〜!!」「グググ〜!!」
ここぞとばかりにシュウの顔目掛けて飛びつく2匹

「わわ!!なんだよ!!」
シュウの顔に付いたクリームを必死で舐め取る2匹
ドサクサにまぎれて唇も甘噛みしたりする
体についたクリームもシュウにつけてそれも舐める
ひたすら舐めまくる!!!
「わははは!!なんだよ!!お前ら〜!!くすぐったいって!!!」
シュウは笑いながら2匹のなすがままだ
シュウにとってはこの行為は犬とかに舐められてる程度にしか思ってないのだろう

実際このねずみの姿は便利である
見た目の可愛さにみんなすっかり騙される
シュウですらうっかり騙される
それを逆手にとる2匹


そして幸せなおやつタイムは終わりを告げる


「わ〜!!もう!!顔ベタベタじゃん!!」
シュウがナプキンを濡らして顔を拭いている

「お前ら意地汚なすぎだぞ!!シュークリームまだあったろ?」
「俺の分取らないでちゃんと自分の分食えよ〜」と怒りながらも
うるうるとした顔で2匹に見つめられると後は何も言えなくなるシュウ
「もう、次はするなよ」そう言いながら2匹の頭を撫でる
「ガガ〜!!」「ググ〜!!」
シュウが自分の部屋へと階段を上っていく
それを見つめながら2匹はニヤリ

シュウにちょっかい出すためなら利用できる物は何でも利用する
見た目は可愛いがやっぱり中身は
あの風のウインドラゴンのシロンとランシーン

次のシュークリームがいつになるのか楽しみでしかたのない2匹だった


おしまい


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あとがき

下品ですいません(平謝り)
なんだか2竜がヨゴレに・・・(汗)
なおシュークリーム以外に
エクレアも2竜にとっては
おいしいアイテムとなります(笑)