▼ねずっちょ&わるっちょ その1
※ちょっとシモネタ発動してますごめんなさい
(今回は多分お笑い系)
苦手な方は見ないでね(汗)




金曜日の夕方DWCのオフィスの中
サスケ・マツタニは歩いていた
「マツタニ〜」後ろから声がする
「?」振り向くサスケ
「やあ、ジャックじゃないか」
サスケはその人物、ジャックの方に向き直り話す

ジャックとは以前サスケに出張の際に
『ハムスター』を預けたサスケの友人である

「実はマツタニにお願いがあるんだよ」

「お願い?」

「そう」

「お前ん家、確かハムスター飼ってたよな?」

「ハムスター・・・?」
少し考えるサスケ
「ああ!シロンさん達のことかな?」

「そうそう、多分ソレ!」
「マツタニ、ハムスターに『さん』付けしてるのか?」
「相変わらず面白い奴だなぁ〜HAHAHA!!!」

「いや、まあね(笑)」サスケは頭を掻きながら苦笑する

「でな、少し頼みたい事があるんだよ」

「頼み?」

「実はな・・・・?」






シロンとランシーン
彼らはまだ知らない

ジャックが話した内容

それはこれから自分達に起こる悲劇(喜劇?)を暗示していた









土曜日の夕方

今日はマツタニ家はドタバタしていた
ヨウコもいつも以上に料理に力が入っている

シュウと2竜は先ほど秘密基地から帰って来たのだが
帰ってきたのと同時にシュウにカムバックされ
2竜は小さなねずっちょシロンとわるっちょランシーンに変えられていた
そしてわしっ!!とシュウに掴まれて
ハムスターゲージに放り込まれる

「「???」」訳の解らない2匹

「わりぃわりぃ!今日父さんの友達が家に来るんだよ」
「今日はそこで我慢してくれな?」
シュウは片手でごめん!ってポーズをとり
そのままヨウコの元へ走って行った

唖然としながらシュウの後姿を見送る2匹

しばらくしてようやく落ち着いてきた2匹

じぃっとハムスターゲージの中を見渡すシロン
後ろには滑車がありハムスターハウスと言われる家の形をした物もあり
2階建てでトンネルのようなもので繋がっている
水とエサと思われるひまわりの種と煮干しも入っている
下の藁らしき物も新しいものなのかとてもいい香りをしている
全てが新しく豪華だ

しかし・・・・・

「友人来るなら俺達散歩にでも行くから」
「別に閉じ込めなくていいじゃねぇか・・・」
不機嫌MAXのシロン

「なんで今日に限ってハムスターゲージなんでしょうね?」
ランシーンも言う

2匹は今小さなねずみの姿だが
本当はとても大きな風属性最高峰に位置する竜
『ウインドラゴン』である

ハムスターゲージはシュウが怒っておしおきの際に使われるくらいで
普段は友人が来る時でも大きなままで散歩に出ていたり
シュウの部屋から一歩も出ないで放し飼い状態だったりする

正直別段悪い事もしていないのに
何故『ハムスターゲージ』なのか
しかも妙に豪華
少し屈辱を感じながらも
「いったい何故なのだ・・・?」と
ランシーンは名探偵のごとく顎に手をやって考える


『ピンポーン』
マツタニ家のインターホンが鳴る

「は〜い!」ヨウコがパタパタと玄関へ向かう
続いてシュウも後ろから付いて行く

「ただいま〜」サスケが帰ってきた

「お帰りなさい」ヨウコが笑顔で迎える

サスケの少し後ろにジャックが立っている
手には大きなバスケットを持って
「こんばんは、はじめまして、ジャックです」
笑顔で挨拶するジャック

「こんばんは、はじめまして、ヨウコです」
こちらも笑顔で返すヨウコ
そしてヨウコはそっとシュウの背中に手を置いて
「こっちは息子のシュウです」と話す

「はじめまして」ちょっと緊張気味のシュウ

「はじめまして、シュウ」
ジャックはシュウの頭を撫でる

一通り挨拶を済ませて
そして全員が家の中へ入って行く

(2へ続きます)