▽過去の詩集 第2期:名前の無い詩41-47
▽第2期:名前の無い詩 41
誰かが殺す
誰かを殺す
泣き喚けば
感づかれて
息潜めても
見つけられ
逃避不能の
頑丈な檻の
退廃に似た
永続的遊戯

2010/9/16(木) 22:03


▽第2期:名前の無い詩 42
この感情が内より外に伝わるはずなく
切望から絶望へ至る時
首掻き切り血にて浄化乞う

幾度も散らしては作られる
蟻の巣に似た精神構造
袋小路での発狂はただの足掻き

2010/9/16(木) 22:03


▽第2期:名前の無い詩 43
浮かんで歪んで消えて無くなる
荒んで揺れて崩れて堕ちる


途方もない過程もない由来もないこの世界に
ただ時間だけが通りすぎる

2010/9/16(木) 22:03


▽第2期:名前の無い詩 44
撹拌 拡散 撹拌 拡散
擦れて揺れて触れてすれ違う
疲れた言葉が身を寄せ合いながら

拡散 撹拌 拡散 撹拌
ガラスのコップ 浮かぶ不純物が
削り合いながら行き場もなく混ぜ合わされる風景

2010/9/16(木) 22:04


▽第2期:名前の無い詩 45
ありきたりなハッピーエンドすら
手に入らないこの世界に
意味がないと言うなら
皮表紙の本に挟まれた
しおりは、この上なく幸せなのでしょう。

くだらなくてチープな物語を
口ずさんでは過ぎる日々
その中から得られるものが
例えば輝いて見えたとしても
くすんで、崩れるのは当然なのでしょう。

2010/9/16(木) 22:04


▽第2期:名前の無い詩 46
あの幸せそうな日差しは
私には訪れないモノなのです。
あの幸せそうな笑い声は
私の周りには無いモノなのです。

そんなに諦めなければならないことでしょうか。
いいえ、その答えは既に決められているのです。
足掻いても無意味でしたから

2010/9/16(木) 22:04


▽第2期:名前の無い詩 47
幸せだった記憶を灯火にくべて
はぜる音と焼けるにおいで
全て葬り去ってしまおう

夜風に晒して灰を散らし

希望通り跡形もなく消え去ればいい

2010/9/16(木) 22:04
2011/12/8(木) 01:32
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