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私はただの普通の人間だと思ってた


〔誤解〕


少し多きめの黒板消しが地面にたたきつけられる
たった1メートルの距離

私は目を瞑った

結局音はしなくて
目を開ければ落ちる寸前誰かが受け止めたのだと理解した

その途端
体の力が抜けて自分の両手が中途半端に上がりかけている事に気づいた

みんなは
それが驚いた仕草に見えた様で
私は笑われた
オーバーリアクションだと
確かに私も漫画の様に驚いた仕草をした自分に嫌気がさした
だから私もみんなの前でただ笑った
お得意の言い訳も何も言わずに
小学生じゃないんだからこんなポーズありえない、と思って


無意識だったんだ

手が動いたのは




ある日の帰り道
突然すぐ後ろで車の五月蠅いクラクションが聞こえて
私は驚き耳を塞いだ

この程度の音で耳を塞ぐなんて馬鹿らしいと
自分を罵ったあと気づいたんだ

あれは

耳を塞ごうとしていた私の手だったんだと
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