▼手
前髪を撫でる君の手は嫌いだった
何でだろうか理由は見つからない
自分に触れるものは何だろうと嫌悪した
もしも今この優しい手が気分を変えて
私を傷付けたら…
そんなことばかり考えてるからだろうと思う
ふざけて笑う友達
後ろでまとめた髪
それを不必要に引っぱられた
いつもいつも
最悪だった
気分は最低
友達同士の交流が出来ない私は
誰とも友達になれないの?
そう思うけど特に心は動かない
ねぇどうすれば“普通”になれるの?
それでも優柔不断な私は
友達の手を許す
表面的にはね、認めて
心の底ではその手を睨んで
微かに怒りで震える声
でもきっと私以外は気付かない
そんな僅かな変化でしか
私は拒否を示せない