ボム・メール Letter 4
【ボム・メール】と、わたしは打ち込んだ。お父さんのパソコンで勝手にインターネットをつなげて検索をしてみようとしたのである。
結果、たくさん結果が出てきたものの、手紙でまわすボム・メールというのはみあたらなかった。
それを見ても、わたしは真実が知りたいと思った。これはあきらかに誰かのイタズラだ。だから、元を突き止めたい。
好奇心半分で、そう思っていた。
翌日わたしは、調査を中止した。
カレンダーを前にして、26日後を確認する。つまり、わたしが「ボム・メールを止めた」と認識してからこの日になって、わたしが死ぬか、病気になるか、犯罪を犯すことになるのならば、ボム・メールは本当に悪魔の作り出した爆弾だということになる……。
そして、26日が経った。
わたしは、学校への道を歩いていた。朝起きてから、何かが起こるかもしれないと少し不安な気持ちになりながらも、いや大丈夫、こんなの嘘っぱちだと自分を励ます。それを繰り返しながら、学校への道を歩いた。
信号に差し掛かった。横断歩道でパトロールをしている近所のおばさんが「おはよう」と声をかけてきた。
わたしは、黙ったまま頭を下げた。そして、自分が不安でいっぱいだということに気がついた。おもむろに、横断歩道を渡る。
もし――もし、今、わたしが―――
「危ない!!」
おばさんが、そう叫ぶのが背後で聞こえた。
わたしが、死んだら―― ……
急に、胸の辺りが苦しくなった。そのまま、道路の真ん中でうずくまる。
目の前が真っ暗になった。