揺れる波




叶わぬ夢を見続ける
この一秒一秒も

一人浜辺で佇むあたし
聞こえるのは波の音
一人の静かで悲しい夜と波の音
夏の思い出の砂の城
波にさらわれ形もなく・・・

あたしを照らす月は海に反射して揺れる
闇のように暗い海にぽつりと一つ輝く月が写る
風で揺れる波と一緒に揺れる月
揺れる、揺れる

がたまった視界はすべてが揺れる
何を思うわけでもなく揺れる揺れる・・・

日照りの夏に子供が造った砂の城
瓶に集めた貝殻たち
今は波にさらわれ流されて
漂い名も知らない地に流される流される

浜辺に居るあたしは何を想うのか
ただ、何をするでもなく佇む
思い出の一秒一秒
海の波に任せ流す

心揺れる、あの月のように波のように
揺れる、揺れる・・・

名もしらない地にたどり着くまで



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