▼羽根の折れた天使 第一羽


      ある日ある時ある場所でのあるお話…。






 この日はとても暑い日で…とても空の晴れた日だった。
 
 僕は家までの道を、照りつける太陽に悪態をつけながら一人で坂道を自転車を押しながら歩いていた。
 
 まったく…どうして僕が外に出るときはこんなに晴れてるんだ。


 「くそぉ…ただでさえ暑いのになんでこんなアスファルトの上を歩かなけりゃならないんだ…」


 そうというのもアレだ。

 最近やたらと雨の日が続いた所為だ。

 いつになったら梅雨明けするのかと母親はブツブツ言っていたが、僕は雨の日が好きだ。

 もっと言ってしまえば、 雨の中傘も差さずに佇んでいるのが好きだ。

 馬鹿は風邪引かないって、いうだろ?

 それに、雨は全てを洗い流してくれるような感じがするから…。

 でもそんな時…やつに、出逢ってしまったんだ……。

2006/8/14(Mon) 16:29
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