*眠り王子
死ネタ注意!ここが
俺のいるべき場所
『眠り王子』
どんなに時間が経っても
空の淡い明るさが変わらない。
何故だろう・・・?
ベルはそう疑問に思ったこともあったが
綱吉が片時も自分から離れず
こうしていつも2人でいることができるので深く考えることはなかった。
「すごく静かだね。
まるで、この世界には俺達しかいないみたい。」
「綱吉いつもそれ言うよね。
俺は、人類が滅んでも綱吉さえいれば幸せ。」
ちゅ、と、隣に座っている綱吉を優しく抱き寄せて
存在を確かめるように口付ける。
「綱吉は嫌?」
「ううん。全然そんなこと無いよ。
俺もベルさえいれば、すごく幸せ。」
ベルに体を預け
すっぽりと腕の中に納まりながら綱吉は言った。
今を幸せだと思っているベルは気づかない。
抱き締めても、綱吉から体温が全く感じられないこと。
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