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☆ 磨耗症とアブフラクション

磨耗症は歯以外の繰り返される機械的な力で、歯がすり減ることをいいます。
例えば、タバコをパイプで吸う方、ガラス職人、吹奏楽者、仕立て裁縫をされている方などは、使う歯の部分に小さな欠損が生じます。
また、硬すぎる歯ブラシで歯を強く磨くことも避けたいものです。
その歯磨きによってできた欠損部分は滑沢で硬く、やがて黄褐色になります。

一方、アブフラクションとは、エナメル質とセメント質の境目がくさび状に欠けることをいいます。
歯と歯が咬み合う面は平面ではなく、傾斜しています。その傾斜角度の違いによって、咬み合う力は側方あるいは斜めに働きます。
その結果、歯は曲がり、歯肉近くの歯の側面は目に見えなくても、少しずつ裂けていくのです。
そのために、歯肉近くの側方歯面には、鋭いクサビ状の凹みができます。


磨耗症とアブフラクションの違いは次の通りです。
@磨耗症は丸めの凹みですが、アブフラクションは、強く鋭いクサビ状欠損です。
A磨耗症は、歯の唇頬側(外側)にできますが、アブフラクションは舌・口蓋側(内側)にもできます。
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