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病気になったら専門医
食事から考える頭痛治療法「MBT」

「MBT(Molecule-based therapy)」という言葉をご存知だろうか?鳥取大学臨床検査医学助教授・下村登規夫先生が提唱する「主に食生活から頭痛改善を図る方法」で、日本語に訳すと「分子に基づいた治療法」という意味になる。頭痛の原因を分子レベルから捉えようという考え方で、その人の病歴や診察の記録、生活習慣を参考に、食事を含めた生活指導や投薬を行う治療概念だ。

MBTで用いる分子は、電解質・神経伝達物質・ビタミン・ミトコンドリアといった頭痛に関与するものを指している。足りなかったり機能が低下しているときに頭痛が引き起こされる分子を「標的分子・システム」と呼び、標的分子・システムを補ったり除去するものを「攻撃物質・分子」と呼ぶ。攻撃物質・分子は主に食品から摂取する。

頭痛の「標的分子・システム」と「攻撃物質・分子」
片頭痛の場合、「標的分子・システム」はセロトニン、交感神経系、ミトコンドリア、マグネシウム、ラジカルスカベンジャー(活性酸素の毒消しをする物質)の5つ。MBTではこの5つが足りなかったり機能が低下しているときに片頭痛が引き起こされるという考え方。
標的分子・システムを補ったり除去したりしてバランスを整える「攻撃物質・分子」はビタミンC・E・A・B群、マグネシウム、ラジカルスカベンジャー、トリプトファン(アミノ酸の一種で神経伝達物質・セロトニンをつくる材料)があげられる。食品ではないが、ウォーキングなどの歩行運動も交感神経を安定させる効果があると考えられている。基本的に緊張型頭痛や群発頭痛も片頭痛における「標的分子・システム」と「攻撃物質・分子」と同じ考え方である。



「頭痛持ち」なら食べなきゃダメ!
実際に攻撃物質・分子がどんな食品に多く含まれているかを見てみよう。頭痛持ちの人なら、これらの食品群をまんべんなく食べることが大切!
攻撃物質・分子 含有する食品群
ビタミンC いちご、じゃがいも、緑茶、みかん、緑黄色野菜
ビタミンE 大豆、うなぎ、落花生
ビタミンA にんじん、ほうれん草、バター、チーズ、牛乳、卵黄
ビタミンB群 豚肉、大豆、うなぎ、ゴマ、卵、緑黄色野菜
マグネシウム ほうれん草、柿、大豆製品、魚介類
トリプトファン 大豆製品、卵黄、牛乳、ゴマ



2011/1/15(Sat) 14:31   X