▼告白 その1
※注意!ここに出てくる2竜(特にシロンさん)は激しくヘタレってかお馬鹿です
カッコイイシロンさんが好きな方はきっと気分悪くなると思うので
見ないほうがいいかもしれません






「告白しようと思ってる」

ある昼下がり、穏やかなティータイムの時間
マツタニ家のテーブルの上で
ねずっちょシロンがそう呟いた

ヨウコ特製のアップルパイを
自分の大きさとそんなにかわらないフォークを
器用に使いながら口に運んでいたわるっちょランシーンの手が止まる

ちなみにシロンはすでに食べ終えて
これまた自分の大きさとかわらないマグカップで
ミルクティーを飲んでいた

「何を告白するんだ?」とランシーンが聞く

「サーガに告白するんだよ!」

「いいか?俺達は今までずっとあいつを見守って来た!」
「むしろものすごい熱い視線だって送ってアプローチもして来た!」
「愛しき存在だとか!大切な人間だとか!まぁ色々言ってきた訳だが」
「どうもサーガには通じていない気がする!!」

一気にガーガーとわめきたてるシロン

一口アップルパイを運びながらランシーンも
「まぁ確かに・・・・」と頷く

「確かにこの間はキスもしたさ、軽いやつだったけどな・・・」
「でもアレは恋人にするような感じのものじゃないだろ?」とシロン

「でも、『友人同士』では口にキスはすることもないですけどね」
さりげなくランシーンが言う

「そう!!そこなんだよ!!」
鼻息を荒くしながらシロンが語る

「今まで一緒に過ごして来てサーガにも少しは成長が出てきたのは俺にもわかる!」
「アレは友人以上のキスだ!!・・・・恋人未満だけどな」

あるのかないのか解らない拳をぐっと握り締め

「だいたいあのニブチン馬鹿サーガの事だ、遠回しに言って通じる訳がなかったんだ」
「この際!ズバーッとはっきりきっぱり告白して友人以上から恋人に昇格する!」
「それが一番手っ取り早い方法だと思わないか?」

「手っ取り早い・・・?」一瞬何に対して言ってるのか解らないランシーン

「犯るんだよ!最後まで!!恋人になったら遠慮なんか要らないだろ??」

「お前・・・・」
(頭の中はソレしかないのかよと突っ込みたい言葉が出そうになったが
自分も似たようなものなのでごっくんするランシーン)

「くそぅ・・・俺達もグリードーに遅れを取らないように続くんだ・・・」
シロンが小さく呟く

「は?グリードー?そうなのか??てか何でそんな事知ってるんです?」
ランシーンが訝しげに聞く

「言ってたんだよ!グリードーが!!」
くわっと目を血走らせランシーンを見るシロン

言ってたというか言わせたと言うべきか・・・・


(2へ続きます)