▼告白 その3
「好きだ!!サーガ!!!愛してる!!」
シロンがキラキラとした瞳でシュウに言う

「本当??実は俺もなんだ!!」
シュウが顔を赤らめシロンに抱きつく


「サーガ・・・」 
「シロン・・・」

見詰め合う1人と1竜

二人の愛は今始まったばかり・・・・・・


    完







「・・・・・・てぇなる予定だったんだけどな」
体育座りのように座り片手で顎を手で支えるような状態で呟くシロン

「お前が妄想するのは勝手だが」
「私が居るのにどうしてそういう展開になるのかがよくわかりませんね」
シロンの横で立った状態で腕を組むランシーンが答える

視線の先には元気に笑っているシュウ
その回りには他属性のサーガ達とレジェンズクラブの面々がいた


サーガと3人(2竜と1人)だけになって『告白』して
そしてえっち(笑)へとなだれ込むという壮大(?)な計画は
他のメンバーがいるという予想外の展開(平たく言えば忘れていた)で脆くも崩れ去る

「まぁ、別にそんなに急がなくとも3人になる機会はいつでもありますからね」と
ランシーンは実に落ち着いて話す

「・・・・はぁ〜、そうだな」
大きくため息をついて頭を掻きながらシロンも言う

一緒に住んでいるのだから別に今すぐ3人にならなくても大丈夫なのは確かだ

「ん・・・?」
「おや?・・」
ふっと視線がシュウから離れる2竜
その視線の先には火のサーガことディーノ・スパークス

火組の事情については知っている2竜
今も目の前で仲睦まじい展開が繰り広げられている

「グリードー聞いてよ、シュウが僕の帽子にケチつけるんだ!」
「そうなのか?」
「『尻帽子』って言うんだよ!!酷いと思わないかい?」
※形が尻みたいだから
「そりゃ酷いな(笑)」
「笑ってる場合なの?(怒)」

などという普通の会話(?)なのだが
2竜フィルターがかかってるために
なんだか妖しく見えてしまう

「なんの会話してるんだろうな・・・」
「さあな・・・」

会話の内容が『尻帽子』についての事とは知らずに
結構妖しい想像に行ってしまう2竜

そして事件は起こった


「なぁ〜、でかっちょ〜!ワル夫〜!聞いてくれよ〜」
にこやかにシュウが2竜に向かって走ってくる

「キザ夫の帽子ってさぁ・・・・って・・・・え?」
「え??ええ??うっうわああああ!!」
シュウが2竜の顔を見て蒼くなり悲鳴をあげる

え?という感じで他のレジェンズクラブの面々もそちらへ振り向く

そして2竜も・・・
「なんだよ?サーガ」
「どうしたのです?」

シュウは指を2竜に指しながら・・・
「お前ら・・・顔・・・鼻血出てるぞ」

2竜の右鼻から一筋の鼻血
「あ!ホントだ」
「おやまぁ・・・」
えらくのん気に言う2竜

この後はなんだかんだと大騒ぎになり
結局それから30分後には
2竜に大事を取ってもらうということで
シュウを残して全員帰宅となった

最後に残ったグリードー達
グリードーが帰り際に
2竜に向かって親指(?)を立て
「グットラック」と言い
ディーノを背に乗せて飛んでいった

ちなみに皆に帰るように促したのもグリードー
やっぱり兄貴は頼れるレジェンズだった

(4へ続きます)