▽過去の詩集 第2期:名前の無い詩1-10
▽第2期:名前の無い詩 1
二重螺旋の色彩が
彼らを誘う力をもつ
深い深海の青さは闇の中の真実
鮮やか血の赤さは日の中の虚像

混ざらない螺旋の色は
僕らの心を表すもの


2010/5/14(金) 23:25


▽第2期:名前の無い詩 2
きっと君は僕のいない世界を作ってくれる
だから安心して眠ろう。意識の奥底を漫ろう。
深い海を 静かな闇を 朝ぼらけが迎えにこない世界
沈んだ月を 穏やかな底を 黄昏に満ち満ちた世界

そうなるまで


(断絶)
2010/5/14(金) 23:26


▽第2期:名前の無い詩 3
嘆くことしかしない無気力を
笑うか呪うか
愚問と返されようともそれ以外することなく
朽ち果てた
失われたのは機会なのか意志なのか

ただの問いかけに返す言葉はなく

2010/5/14(金) 23:26


▽第2期:名前の無い詩 4
「何故ここに来たのだっけ」
電車の中、鞄の中、ふと疑問がわく
疑問がわく場所に理由はないけれど
ないのは確かだがそう思うことがよくある
よくあるだけで深い意味を持たない
持ってると考えるのはやめたんだ

そう、ただそれだけの瞬間なんだ
この場にいることへの疑問


2010/5/14(金) 23:26


▽第2期:名前の無い詩 5
存在という意味が薄れ
存在という価値が掠れ

その言葉が消えた世界
一人なんだ、孤独とも言う

どうして歯車は狂ってしまったのでしょうか
多様という名の一様に支配されていますが

僕の世界はまだ取り残されているようです

2010/5/14(金) 23:26


▽第2期:名前の無い詩 6
伝える術を持たない彼らにも
伝わる殺意や敵意や好意など
問題は山積していますが
いつか万物の共通言語が
彼らと言葉を交わす事を
許してくださると思いますよ

2010/5/14(金) 23:27


▽第2期:名前の無い詩 7
これまでが嘘でこれからが真実
ここまでが友でここからが敵

そこまでが夜でそこからが朝
あれまでが屑であれからが紙

なんて現実の区分けはなっているけど
もしかしたら区分けなんて無価値で

ただぽつねんと佇んでいるだけなのかもしれない。

2010/5/14(金) 23:27


▽第2期:名前の無い詩 8
数えてみれば
とおつ超え
数えてみれば
遠のいて

意識から葬ろうとすれば
付きまとって離れない
くつわくるめてくちふさぎ
くるわくずれてくちはてた

数えてみれば
とおつ超え
数えてみれば

失った

2010/5/14(金) 23:27


▽第2期:名前の無い詩 9
安寧の時間をゆらとゆら
子守歌、空気ふるわせて
静寂を破る昼下がり

茵の赤子はすうすうと
寝息吐息、空気ゆるがして
静寂を壊す昼下がり

まどろみ醒めてもゆめの中
夢魔の彩りは鮮やかに
誘う手は絡み合って
鳥かごを作り上げ

まどろみ醒めてもやみの中
夢魔の彩りだけが灯火で
誘い導く先はまよい道
振り返ると何もなく

2010/5/14(金) 23:28


▽第2期:名前の無い詩 10
沈み詩は網の底
沈み歌は意味の下
沈み唄は海の底
沈み詩は笑みの下

上澄みはかすかに白く
混じり気のない色は無く

その声は落ちたものを弔うのか
その声は落ちたものを呪うのか
誰が為の歌声かも分からぬまま

2010/5/14(金) 23:28
2011/12/8(木) 01:30
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