▼第二章 前編 



第二章 「失われた力!新たなる力!そしてお引越しなの!!」


「それは小さな願いだった、笑いあい優しく触れ合う事、しかし俺達が迎えたのは戦いの時奪われ失った力、傷ついてしまった魔道の杖達、そして切り落とされた魔王の腕、まだはっきりしない戦うべき相手と自分達に出来ること、だがそれでも俺達は・・・。魔法少女リリカルなのはA`s始まります。」




12月2日PM8:45 時空管理局本局


「なのはさんは検査の結果怪我は大した事ないようです。ただ魔道師の魔力の源リンカーコアが異様なほど小さくなってるんです。」

リンディと一緒に居るエイミィが報告すると

「そう、じゃやっぱり一連の事件と同じ流れね。」

「はい、間違いないみたいです。休暇は延期ですかね流れ的に内の担当にやっちゃいそうですし。」

「仕方ないわ、そういうお仕事だもん。」

「ハハ・・・。」

と苦笑するとリンディも同じく苦笑した。

一方フェイトとクロノは・・・。

「いやぁ、君の怪我も軽くて良かった。」

「クロノ、ごめんね心配かけて・・・。」

そしてクロノは苦笑して

「君となのはでもう慣れた、気にするな」

と言うとフェイトは苦笑した。

そしてリンカーコアを吸われたなのはは。医師の検査をしていた。

「・・・・うんさすが若いねもうリンカーコアの回復が始まっている、ただしばらくは魔法はほとんど使えないから気をつけるんだよ?」

「あ、はい有難う御座います!!」

するとクロノとフェイトが入ってきた。

「あ、ハラオウン執務官ちょっとよろしくでしょうか?」

「はいなんでしょう?」

「こちらへ」「何か?」と言うとふたりは部屋を出て行った。

そして腕を失ったアルは・・・・。

ある個室のベットで寝ていた。

「・・・・・・。(あいつ、あいつは一体・・・。俺の背も髪の色も顔を変な仮面で隠しているから分からないがそれ以外全て俺と同じ・・・。)」

するとリンディが入ってきた。

「大丈夫?アル君大変だったはね。あの腕、老王の腕を取られてしまったのね・・・・。」

老王の腕、それは魔界アルデバランを作った初代魔王バンプ・クライアントの左腕と言われている。

代々王の跡取りは予め左腕を幼い頃から切り落とされ王になる時その老王の腕を付け引き継ぐのである。

老王の腕は魔界アルデバランを守る結界の元でありその魔力は並の魔道師では比にならない程の強さである。

だが今回謎の男に切り落とされ持って行かれてしまった。それは魔力を失った事も示し王で無くなるという意味も示す。

「結局俺は何も救えなかった誰も・・・・。なのはやフェイト達になんと言えば・・・・クソ!」

ベットを強く叩き悔しかるアル。

「俺はあれが無い以上ただの一般市民であり無力だ・・・・。提督、俺に一体何が出来る?もう一度力が欲しいんだ!」

そう言うとリンディは考え込み・・・。

「今本局内で会議が開かれているわその会議の中でアル君の今後の事について話し合っています。だからもう少し待っててくれるかしら?」

「そ、そうですか分かりました。一応ヒカリに連絡を入れてください、あいつに色々話す事もありまして・・・。」

アルが申し訳なさそうに言うと

「分かったわ、今は怪我の回復に専念してね?お腹、早く治るといいわね?」

そう言うとリンディは部屋を出て行った。

「レイジングハートとバルディッシュは大丈夫だろうか?」

そういうとベットから降り葉巻を点け部屋を出た。


なのはは・・・。


「・・・・・・・・・。」

お互い黙り込んできまずい感じになっていた。

「フェイトちゃん・・・・。」

「なのは・・・・。」

ようやく笑顔で出て。

「あ、あのごめんねせっかくの再開がこんなで、怪我大丈夫?」

そう言われフェイトは怪我をした左腕を隠し。

「あ、ううん。こんなの全然それよりなのはが!」

「私も平気フェイトちゃん達のお陰だよ?元気!元気!!」

そう言って笑うなのはだが・・・・。

「フェイトちゃん?フェイトちゃん!ぅぅうわ!」

フェイトに寄ろうとしたがまだ体力が回復しておらず足がふらふらである。

「あぁ!!なのは!!」

倒れそうになるなのはを支えるフェイト。

「あはははは、ごめんねまだちょっとふらふら。」

「ぅん・・・・。」

そしてお互い向かい合い。

「助けてくれて有難うフェイトちゃんそれにまた会えて凄く嬉しいよ!」

「ぁ、うん私もなのはに会えて嬉しい。」

するとふたりは抱きしめあった・・・・。



そしてレイジングハートとバルディッシュは・・・・。


ユーノが修復作業をしていて隣でアルフが待機していた。するとフェイトとなのはとクロノが入ってきた。

「ぁ!なのは!フェイト!」

「ユーノ君!アルフさん!」

お互いの再開に喜ぶ3人。

「なのは久しぶり。」

「なのは・・・・。」

「皆・・・・・。」

するとフェイトが修復中のバルディッシュに近寄る。

「バルディッシュごめんね。私の力不足で・・・。」

「破損状況は?」

クロノが聞くと

「ぅん、正直あまり良くない。今は自動修復を掛けてるけど基礎構造の修復が済んだら一度再起動して部品交換とかしないと・・・・。」

「そうか・・・・。」

そしてなのはもレイジングハートに近寄る。すると尻尾を振りながらアルフが

「ねぇそう言えばさぁあの連中の魔法ってなんか変じゃなかった?」

それを聞くとクロノが

「あれは多分ベルカ式だ。」

「ベルカ式?」

するとユーノが

「その昔、ミッド式と魔道勢力を二分した魔法体型だよ」

「遠距離や広範囲攻撃をある程度度外して対人戦闘に特化した魔法で優れた術者は騎士と呼ばれる。」

するとフェイトがシグナムの事を思い出し。

「そう言えばあの人ベルカ騎士って言ってた。」

「最大の特徴はデバイスに組み込まれたカートリッジシステムって呼ばれる武装。」

クロノが続いて。

「儀式は圧縮した魔力を込めた弾丸をデバイスに組み込んで瞬間的に爆発的な破壊力を得る。危険で物騒な品物だな。」

「なるほどねぇ〜・・・。」

「いっぱい頑張ってくれてありがとねレイジングハート、今はゆっくり休んでね」

するとアルが部屋に入ってきた。

「アル!」

「アル=ヴァン!」

「アルさん」

皆驚きアルに駆け寄る。

「・・・・皆心配掛けてすまない、見ての通りぼろぼろだ。左腕についてはリンディ提督がなんとかしてくれるんだとか・・・。」

「そうか・・・。」

とクロノががっかりした表情をする。

「大丈夫さ安心しろ腕なんとかなるさ。それにそろそろヒカリも来る、色々やって貰いたい事があってね。」

すると噂をすればなんとやらヒカリが慌てて部屋に入ってきた。

「はぁはぁ、アル!あんた一体なにしてんだい!部屋に行ってみれば誰も居ないしそこらじゅう探したんだぞ!!」

ヒカリが相変わらず凄い勢いで怒鳴りあげる。

「あーすまないつい皆の事がきになってな、だがすまない老王の腕を・・・・。」

アルが悔しそうな顔してヒカリは・・・。

「この馬鹿!」

平手打ちを喰らった。くわえていた葉巻が床に落ち頬がジーンとしてしびれる。

「なにがすまないだ!今誤っても意味ないだろこの馬鹿!あんたはねぇ・・・・・。」

「まぁまぁヒカリもそこら辺にしといてやれよ・・・。」

間にクロノが入ってくる。

「そうだよヒカリさんアルさんだって悔しがっているんだし・・・・。」

なのはがそう言うとヒカリは溜息をし

「たしかに少し言い過ぎたわですがあの老王の腕を奪われた以上アルはただの凡人です。そうよねアル?」

そういうとアルは

「・・・・確かに今は凡人だ。だがいつか借りは返す!一度売られた戦い、受けてやるさ・・・・。」

「良く言った!」

と言いアルの背中を勢いよく叩く。

「でも本当二人が元気で良かった。」

フェイトが嬉しそうに笑う。

するとアナウンスで

「アル=ヴァンさん、アル=ヴァンさんリンディ提督が部屋でお待ちです。部屋に戻ってください。」

「どうやら会議が終ったようだな。どうなったんだろう?」

「行ってきなアル!」とアルフに背中を叩かれた!

「痛!へいへい行ってきますよ。ヒカリお前も来い。」

あいよと返事をし二人は部屋を出た。

するとクロノがフェイトに

「フェイトそろそろ面接の時間だ。」

「うん。」

「なのは、君もちょっと良いか?」

そしてアルとヒカリは

「リンディ提督すみません遅くなりました。」

ヒカリは隣で敬礼をしている。

「別に良いわ、あら?アルさん頬赤いわね殴られた?」

リンディは目線をヒカリに向けるとヒカリは慌てて目を反らす。

「まぁ〜良いわ二人とも座って。」


二人が椅子に座るとアルの顔が曇る

「会議の結果アル君は私達とロストロギア闇の書の捜索に同行する事になったわ。実際あれはあなたの世界にあったものですからアル君には一石二鳥だと思いますわなのはさんやフェイトさんと一緒に居れるからね。」

とはいえアルの顔は曇ったままだ。

「そしてアル君の左腕についてなんだけど結果こうなったわ。」
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