▼第四章 
第四章「魔王、騎士の定め・・・。現れしゲヘナの騎士団!!」


「それは小さな願いだった。故郷への思い、宿敵への思い、まだハッキリしない敵の真の目的。でもそれでも俺は真実へ・・・。魔法少女リリカルなのはA`s始まります。」


PM10:00海鳴市司令部リビング

アルが騎士達の性質を話し終わるとフェイトが

「あの、使い魔でも化け物でも人間でもない擬似生命って言うと私みたいな?」

すると皆が驚き。

「ッ!!違うわぁ!!」

「馬鹿野郎、んなわけねぇーだろ!!!」

するとリンディが・・・。

「フェイトさんは生まれ方が少し違っていただけでちゃんと命をうけて生み出された人間でしょ?」

それに続きクロノが。

「検査でもそう結果が出てただろ?変なものを言うもんじゃない!」

と強い口調で言った。

「はい、こめんなさい・・・。」

申し訳なさそう誤るフェイト。するとエイミィが。

「じ、じゃーモニターで説明しようか?」

するとエイミィがリモコンを取り出し部屋を暗くし映像をながした。

「守護者達は闇の書に内臓されたプログラムが人の形を取ったもの。闇の書は再生と転生を繰り返すけどこの4人はそのまま闇の書と様々な世界に渡り続けている。」

「意思疎通の能力は前回の事件で確認されてるし・・・。だけど感情を見せた例はまだないの。」

するとなのはが。

「だけどあの帽子を被った子、ヴィータちゃん怒ったり悲しんでいたりしてたし・・・。」

続いてフェイトが。

「シグナムからもはっきりと人格を感じれました。成すべき事があるって・・・。仲間と主の為だって・・・。」

「主の為・・・・・か。」

クロノが曇った顔をしていたらアルが。

「なら俺があの・・・魔界アルデバラン首都ゲヘナに戻り調査してきます。あそこには過去の記録がたくさんあるので・・・。」

「分かりました。ではヒカリさんにも宜しく頼むわでもシャドーくんには気をつけてね・・・。」

リンディが不安そうに言うと。

「提督大丈夫ですよきっと良い収穫が出来るはずです。それに首都ゲヘナには例の3人が居ます彼らが居るなら大丈夫でしょう!」

と安心した顔をして笑ってみた。するとリンディも安心した顔を見せた。

「まぁ〜その事には現在調査中の局員からの報告とアルさんの報告を待つことにしましょう。」

付け加えるようにクロノが。

「前の戦闘から見て多分主がこの付近に居るという事は確かです。もしかしたら以外と捕まる可能性があるかと思う。」

「あぁーそれはいいねぇ。」

軽々しく笑うアルフ。

「だね、完成前だから主も普通の魔道師だろうし!」

とエイミィもアルフの言葉に賛同する。するとクロノが。

「それにしても闇の書について詳しいデータが欲しいな・・・。」

するとクロノがユーノを見て。

「ユーノ、明日から少し頼みたい事がある。」

「え?良いけど?」

「なら俺は魔界に戻る必要があるから予めヒカリに連絡をいれないとな・・・。」

と少々めんどくさそうに言うアル。



PM11:00魔界アルデバラン首都ゲヘナ


「うん、うん、分かった。0時から10分間結界を解除するから入ってきてね。うん、またね。」

ヒカリが誰かと通信をしていた。すると一人の老人が入ってきた。

「おや、これはヒカリ殿、アルさんからの通信ですか?」

「あ、ノワール。うんアルがちょっとここに調べ物に来るから結界を解除して欲しいんだって。」

少々めんど臭そうに言うと。

「闇の書についてですか?そろそろ我等の出番ですか?」

よく見ると老人は全身に騎士の防具をしており身体の形も老人とは思えない。

「ゲヘナの騎士団も出ることになっちゃうのかなー。11年前と同じになっちゃうわね。」

ヒカリが懐かしそうに言い苦笑した。



PM11:55海鳴市司令部リビング


その頃アルは魔界へ帰る支度をしていた。

「アル、ちょっといいか?」

アルが支度をする横からクロノが声をかけた。

「ん?どしたクロノ、どうかしたか?」

するとクロノは顔を曇らせ。

「実はゲヘナの騎士についてなんだが・・・。」

「どんな奴らか教えて欲しいんだろ?」

「え?!あ、あぁ・・・。」

クロノが自分が思っていた事がそのまま見通せられた事にビックリした。

「実際この頃どうなっているか分からないから戻ったら教えてやるよ。」

「あぁすまないな。」

クロノが申し訳なさそうに言う。

「何大丈夫さ、いずれ皆にも紹介するよ。」

「あぁ、じゃ気をつけてな。」

「あぁじゃ!」

と手を振りアルは次元空間に入って行った。



PM12:02魔界アルデバラン首都ゲヘナ市街地



予定通りアルはゲヘナに帰る事が出来た街の活気は相変わらず健在、どうやらアルが居ない間は特に何もなかったようだ。

「あっ!アルさんだ!!お帰りなさい!」

国民が迎えてくれた、普段アルは「アルさん」と呼ばれる実際そっちの方が自分的にもいい。

「あぁただいま、皆元気でなによりだ。」

と言うと街の中央にあるゲヘナ城に向かった、そうヒカリが居る場所でありアルの家でもある。


ゲヘナ城内


場内も相変わらず騎士達が警備にあたっていた。ほとんどの騎士がアルにすれ違う時「アル殿お元気でなによりです!」と言いその場を駆けていく。

「さて、ヒカリはここか?」

アルは場内の最上階の一番奥にある部屋の前で止まり葉巻をくわえ火を点け中に入って行った。すると部屋の中には・・・。

「おっ!アル久しぶり、どう義手の方は?」

ヒカリが書類に目を通しながらそう言うと。

「おやおやアル殿ではありませんか。お元気でしたか?よくここまでお帰りになりましたね。」

老人が深く深く頭を下げている。

「あぁノワールそんなに頭を下げなくてもいいんだよ?」

と少々困り気味のアルだがすると後ろから二人の男が入ってきた。

「よぅアル!元気か?全く義手なんてお前らしく無いな!ハハハハ!!」

「あ、あのぅお久しぶりです。大丈夫ですか腕は?アルさんに何かあると大変ですので・・・。」

一人はテンションが高く片手でハンマーを持っているもう一人は若干気が弱そうな男で手にはバンテージを巻いている。しかしヒカリ以外の全員騎士らしい防具を着ている。一体何者だ?

「よう!お前らか元気か?治安は?まぁ〜見た感じ大丈夫みたいだけど。ヒカリー!例の書類持ってきて!」

するとヒカリがはいはーいと言い奥の部屋に消え書類らしき物を持ってきた。

「はい、これがロストロギア闇の書の記録全てよ?どうこれなら情報は十分?」

するとアルは軽く書類をペラペラめくり始め数分黙ったままだ。その間・・・。

「ゲヘナの騎士団集まってちょうだい!ちょっと話があるわ。」

そう言うと先ほどアルと話していた3人組の男がヒカリのもとに集まったそう彼らが11年前、闇の書事件を解決へ導いた英雄ゲヘナの騎士団である。

「騎士達に通告します。現在ロストロギア闇の書が先ほど話した高町なのはさんの世界にあるという事は説明しましたがついにベルカの騎士まで確認されました。」

そういうと3人は目を閉じたままヒカリの話を聞いていた。

「ベルカの騎士は相変わらずの4人組です戦う相手はもう分かっているわね?あとこれは最新情報よアルの左腕、老王の腕を奪った者シャドーが現在ここ首都ゲヘナに向かっているらし
いわ。」

すると3人は眼を開き笑みを浮かべた。

「ふぅーん、ならアルの仇を討つにはちょうど良いし老王の腕を取り返すにも俺ら3人が揃っているから好都合じゃないか!返り討ちだ!!」

ハンマーを持った男が威勢の良い声を上げた。すると。

「あのぅレイブンさん、いくら3人が居るとは言え相手はアルさんの老王の腕を奪ったほどの猛者です。ここは慎重に行かないと・・・。」

気が弱そうな男はハンマーを持っていた男をレイブンと言いシャドーの戦いについて慎重に行くように言うが・・・。

「はぁ?ノインはだから気が弱いって言われんだよぉ!!あのな?敵に対して慎重に行ったらただ斬られて終わりだろうが!」

レイブンは気が弱そうな男をノインと呼びここは一気にやっちまえばいい!という考えのように話している、すると。

「まぁここはノインの言うとおりでしょう。あのシャドーという男はかなりやるみたいですねだからここは慎重に行くべきかと思いますよ?アル殿あなたはどう思いますか?」

ちょうどアルが資料を読み終わりふと溜め息をすると。

「うん、慎重がいいと思うよまだお前らは奴とは戦ってないから様子見でも良いから慎重で行った方がいいな。レイブン、お前のその考えはちょいと無理があるよ・・・。」

そう言うとレイブンは・・・。

「ま、まぁ良いじゃねーか!!」

すると窓を向きながらヒカリが・・・。

「そんな話してたらもうお客さんが到着みたいよ?」

皆は驚き窓を見ると確かに上空にはシャドーの姿があった。


ゲヘナ市街地上空


「クククククク、ようやく着きましたよ首都ゲヘナ・・・。ここを上手く使えば・・・・ククククククク。まぁゲヘナの騎士団もいる事だし速めに消し解けば障害も減るから一石二鳥でしょう。」

とシャドーは魔剣エクスキューショナーを二本持ち戦うべき相手を待った。



ゲヘナ城内



「さてゲヘナの騎士団出撃ですか?レイブン、ノイン行きますよ。準備良いですね?」

「おうよ!」

「はい大丈夫です。」

するとアルが。

「お、おい俺は?俺も出た方がいいんじゃないのか?」

するとノワールが振り返り。

「アル殿はここで我々の戦いを見ててください。我等ゲヘナの騎士団が負けることはありませんご安心を・・・行きましょう。」

するとヒカリが後ろから。

「それにアル、少し話しがあるの・・・。」

「ん、どうした?」

ノワール達が城の外に行くなかアルは部屋に残りヒカリと話を始めた。するとヒカリは右の袖を腕まくりし・・・。

「アル、私がお父様から右の老王の腕を預かっているのは知っているわよね?」

「あぁ、知ってる。」

鋭く厳しい顔をしながら話を聞くアル。

「昔を良く思い出して、実際お父様の腕はこんな人間の腕だった?」

そう言われるとアルは過去を振り返った・・・。

「あぁそういえば全然違ってたなだけどどんな腕をしていたかは憶えていないな・・・。でそれがどうした?」

「良く見ときなさい・・・・。」

するとヒカリは急に右腕に大量の魔力を流し込み。

「老王よ、今禁断の力を・・・。」

すると老王の腕が魔力によってどんどん膨れ上がり内部がゴツゴツ動き段々腕が漆黒のような色に変わり腕の形も肩には棘が生え肩からひじまでは刀の刃みたいな物が数本生え、
手はゴツくなり全体の大きさ、指の長さも伸びまさにビースト、野獣、化け物のような腕になった。

「うっ!こ、これは・・・。」

あまりにも凄さに唖然し腕の変化にグロいものを感じたアル。

「これが真の老王の姿、ビーストよ。」

ヒカリは素っ気無く腕に触りながら言った。

「も、もしや俺も?」

老王の腕を付けているから俺もという嫌な考えが頭によぎり・・・。


「えぇ、そうよだからその為に話があるって言ったのよ。」

案の定だった・・・。

「あとこのビースト化は今までの力とは計り知れないほどの力があるわ今まで使ってきた老王の腕なんて・・・。だからこっから良く聞きなさいいいわね?!」

と鋭い目線でこちらを見るヒカリ。するとアルが・・・。

「ふぅーんなるほど親父はその馬鹿デカイ力でこの国を守ってた訳ね。だったらなんで俺にそれを早く言わなかった?」

するとヒカリが。

「だからちゃんと人の話を聞けと言ってるんだ!!いい?この力は普通の魔道師じゃ到底制御できない。だからすぐにそれを発動されると困るからあなたにはリミッターを付けてあるのだけど

今回は緊急事態だからあなたを呼んだ訳、今あなたにはこの力が必要みたいだから・・・。」

するとアルは葉巻をくわえながら。

「これでシャドーにも勝てるようになれるって言うのか?(ビースト化そんなに危ない力なのか・・・。)」

「ちゃんと制御し真の力を発揮出来ればあなたはシャドーに勝てるはずよ。ちょっと腕貸して・・・・。」

するとアルの老王の腕に魔法をかけ。

「これでリミッターを解除したわ、発動方法は使用者によってそれぞれ違うから頑張ってね。あと言っとくげと騎士団達の皆もビースト出来るからね、それぞれもう制御できるようになっているから大丈夫だから・・・。」

するとアルは驚き。

「な、なんだってぇー!!あいつらビースト化できるのか?あの強さでビースト化したら・・・。でもあいつら老王の腕付いてないぜ?なんで発動できるんだ?」

するとヒカリが机に置いてあった紅茶を飲みながら・・・。

「だれが腕がなきゃ発動出来ないと言った?私達はここ出身で貴族だから発動できるわけ、分かった?」

「は、はい分かりました・・・・。(ビースト化、これさえ制御出来れば・・・。)」

アルは葉巻を吸いながらヒカリのビースト化した腕をただ見ていた。するとヒカリが机の引き出しからファイルを取り出して。

「はいこれ、以前確認された非情の心、負の心についての全ての記録よすまないわね負の心は魔王の中で中々出てこないものだから記録も少ないのよ。」

「なに、何も情報がないんだ全然良い収穫だよありがとう助かったよ。」

アルはファイルを眺めているとヒカリは窓から騎士達を見守っていた。



ゲヘナ市街地上空



もうすでに騎士団とシャドーとは対峙しており睨み合いが続いていた。

「ククククククク来ましたねゲヘナの騎士団、あなた達が11年前闇の書事件を解決した伝説の騎士。ここで潰しておけば後々楽になりますからねぇ〜。」

独り言のようにケラケラ笑いながらしゃべるシャドー。

「(レイブン、ノイン、まず散開して様子を見てある程度戦闘データが分かり次第フォーメンションを組み一気に叩きます。良いですね?)」

「(おうよぉ!)」

「(わかりました。)」

ノワールは左右に居るレイブンとノインにアイコンタクトをとり散開した。

「散開して俺を様子見ですか?甘いです俺はもうすでに本気ですから!様子見もクソもないんだよぉぉぉー!!」

上昇して行く騎士達を追いかけるようにシャドーも上昇するすると上から。

「鋼鉄粉砕・・・・ギガントクラッシュ!!!」

レイブンが上から地上に向かってハンマーを振り下ろす!上昇していたシャドーにいきなりの不意打ちシャドーは嫌でもガードの体制を余儀なくされた。

「ぐぅぅぅぅ、いきなり大技か、しかもパワー重視の技とは・・・。」

完全にレイブンの力に圧倒されるシャドー。

「まぁ、重力によって威力も上がっているからその分あんたは不利だ。上昇していていきなり不意打ちされると避けるのはまず無理だそのガードは適切な判断だと思うぜぇ?」

「ふん!余裕こいてくれるじゃねぇーかぁ!エクスキューショナー!!」

すると2本あったエクスキューショナーが1本に戻ったが本来では細い剣だが2本合わさった事によって大剣になった。

「うらぁぁぁぁぁ!!」

防御体勢だったシャドーが大剣になったエクスキューショナーよりレイブンを弾き返した。

「くっ!少しは出来るようだな!ノイン!!!」

すると上空から。

「気功弾・・・・・閃遠弾!!!」

ここで説明しておこう、ノインは主に格闘家であり自ら気功を習得し気功をメインした技を使用する。そしてその気功を最大限に利用する必殺技も存在する。気功弾閃遠弾は体内に溜め
た気功を自分の周囲に出し自由自在に操る事が可能な遠距離砲弾である。

ノインが放った金色の無数の気功弾がシャドーに襲い掛かる!

「今度は遠距離攻撃か・・・ック!!」

シャドーは降りかかる気功弾を高速移動によりなんとか回避するがかなり振り回されている様だ。

「はぁはぁ、一体なんなんだこいつらただ者じゃねぇーな・・・。(このままだとやばいな、まず一人だけでも潰さないとな・・・。)」

するとシャドーは上を見上げ・・・。

「(あの老人・・・。試してみるか・・・。)」

上空で散開を続けるノワールに目を付けシャドーは一気に加速しノワールに迫る!

「まずひとりぃぃぃぃぃーーー!!!」

と斬りかかるがノワールは・・・・。

「来ましたか・・・・。老王の腕は返して貰います・・・・。」

「でやぁぁぁぁぁ!!そのスピードで何が出来る!!」

確かにノワールは歳の為余りスピードは出ないしかし・・・。

「スピード?そんなものは要りません。ノイン、レイブン!」

と2人名前を呼ぶとノワールの目の前にレイブンとノインが転送された。余りにも突然な事に驚き立ち止まるシャドー。

「クッ!!転送かぁ!この近距離で撃てば・・・・バイオレットシュート!!!」

目の前に居る3人に向け無数のバイオレットシュートが放たれるしかし。

「レイブンさん、ノワールさんここは任せて下さい。行くぞタイタン!」

「ああ!ここからは一歩も通さん!!」

愛武器のタイタンがそういうとノインの拳に気功が溜められ。

「うらうらうらうらぁぁぁぁぁ!!!一発たりとも通してたまるか!!!」

迫り来るバイオレットシュートを気功で強化した拳で全ての魔法弾を殴り弾く!!

「クッ!馬鹿なぁ・・・。こんなこんな事が・・・・だ、だかここで終わるわけにはぁぁぁ!!!」

するとシャドーは瞬間移動でノワールの後ろに移動し斬りかかる。

「レイブンさん・・・。」

「おぅ!!やってやれガイン!!」

「仕方ないな、やってやるさ!!」

レイブンの愛武器のガインがそう言うとハンマーの部分がバラバラに分離しシャドーに迫る!

「うおぉぉぉぉ・・・ッ!!!!」

レイブンのバラバラになったハンマーがシャドーの手首、足首、首に取り付く。

「ロック・ザ・バインド。このバインドは俺の岩のハンマーがバラバラになってお前の所に取り付いているから魔力的に破壊しようとしても無駄だぜ?破壊するなら物理的に破壊しないと無理だがこの状態で破壊するのはまず不可能だろう。さぁシャドーさんよチェックメイトだ。」

「その前に老王の腕は返して貰いますよ?」

とゆっくりノワールが聖剣カルドボルグを持ちシャドーに迫る。

「・・・・・・・。」

だがシャドーはやけに落ち着いている。そしてノワールがシャドーの左腕を斬り落とす。

「・・・・・ッ!!!グウゥゥゥゥゥ・・・・。」

激しい激痛が全身に走るしかしシャドーは耐えた。

「老王の腕奪還成功、さて後は始末するだけです。」

ノワールがカルドボルグで首を斬り落とそうとすると。

「俺がこんな簡単に死ぬとでも思っているのか?笑わせるなぁ!!腕がなくても・・・・。うおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」

「なにぃ?!こんな時に・・・・。」

シャドーがビースト化によりレイブンのバインドが破壊されたがバイント達は破片になったが再び集まりハンマーに戻った。

「ノワールさん離れてください!!レイブンさんここは撤退です!任務は達成されました深追いは危険です!!」

「ック!そうだな奴がビースト化したと言って俺たちがビースト化するわけには行かないか・・・。ノワール!撤退だ引くぞ!!」

「逃がすかよぉ!攻めて一人だけでもぉ!!!」

身体全体がビースト化した野獣シャドーがノワールに襲い掛かる。

「カルドボルグ、桜モード。」

「了解!!」

するとカルドボルグの刃の部分が桜になり飛び散る。するとノワール一旦距離をとり刃がないカルドボルグを持ち舞いをはじめ・・・。

「桜華乱舞斬破!!!」

と言い急に風が強くなり・・・。

「裁け!かまいたち!!!!」

すると桜色の無数のかまいたちがシャドーに襲い掛かる!!

「っな!!ぐぅぅ・・・うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

高速で移動していたシャドーは避けきれずかまいたちがシャドーの全身を斬り刻む。

「ノイン、ノワールが足止めしている間俺たちは先に撤退するぞ。」

「わ、わかりました。」

ふたりは老王の腕を持ち撤退した。そしてシャドーは・・・。

「ぜぇぜぇ、クソォ!クソォ!!何故だ!何故勝てない!!!」

するとノワールが。

「私達はアル殿が老王の腕の力によって暴走した場合暴走を抑えるために編成された騎士です。だからアル殿と同じあなたが私達に勝てることはありません。」

「クッ・・・・、まぁいい闇の書はいずれ完成するどうお前達が足掻こうがな!!そしてこの世界を・・・・ククククククハハハハハ!!!」

そう言ってシャドーは次元空間を召還して逃げていった。

「ふぅ、ようやく終わりましたか。」

そう言いノワールも城へ撤退した。


ゲヘナ城内


「おぉー腕だぁ!有難う皆!!」

アルは騎士団によって取り戻した腕を付け皆に感謝する。

「我らの王の為ならこのような事は当たり前です。」

「いやぁ〜にしても良かった良かった。アルも元の腕が返ってきたしあとは闇の書の破壊または捕獲、そしてシャドーの抹殺だけか。」

「シャドーを逃がしてしまったのは残念ですが老王の腕が帰ってきて良かったです!」

それぞれ騎士達も今回の件では満足しているようだ。するとヒカリが。

「そんな事言っている場合じゃないわ!!今度はベルカの騎士が魔道騎士達を狙って来たわ!!」

「なんだってぇ?!」

「おいおいこんなときに・・・。」

「ど、どうするばいいんでしょうか・・・。」

シャドーとの戦いがかなり体力を消費している騎士団。するとアルが。

「俺が出る。お前らは休んでろ・・・。」

「ッ!アルお前何言ってるか分かってるのか?ビースト化にすらまともになれないお前が四対一で挑んでなにになる?!」

「レイブン、お前は俺を甘く見すぎだ俺を誰だと思ってる?ヒカリこいつらを頼む。」

アル!!と止めようとするヒカリだがアルは黙って一人で城を出た。

「・・・・・あの方も相変わらず無茶しますお方ですねヒカリ殿?」

「全くです。到底生きて帰れるか不安です。」

だがヒカリはそう言っているが分かっていた。アルならやってくれると、信じていた・・・。


ゲヘナ市街地上空


「シャマル、騎士達はどうした?」

「全員城内に撤退しちゃったみたいどうしよう・・・。ん?シグナム!!大物!!」

すると城の屋根にアルの姿が。

「あいつさえ殺っちまえば大量のページが増える。ボコボコにしてやる!!」

とヴィータが威嚇のようにアルに向かって言う。

「・・・・・・。」

だがアルは黙ったままだ。

「我らは4人敵は1人。簡単に勝てる戦いだ!シグナム!!」

「あぁ、一気に叩くぞ。レヴァンティン!!」

「蒐集さえしちまえば用はねぇーんだ!!行くぞアイゼン!!」

2人はカートリッジリロードしアルへ迫る。

「現魔王が命ずる、老王の真の力を解放せよ・・・。これは絶対命令である否定は許されない。」

すると老王の腕がビースト化した。アルはもうすでに再び付けた時から分かっていた。いや、老王の腕自ら教えてくれたのかもしれない・・・。

「なんだあれは?シグナム!!」

「ヴィータ、一旦距離をとれあれは・・・・。」

アルの異様に変化した腕に驚きそして恐怖を感じたシグナム達は一旦距離をとった。

「(こ、これがビースト化、俺に使いこなせるのか?)」

そう思ったらふと声が聞こえてきた。

「(現魔王よ我の名はバンプ・クライアント。アルよついに覚醒を遂げたようじゃな。)」

「(ッ!!!バンプ・クライアント・・・えぇ?初代魔王・・・・。ッ!!ハハァ!)」

いきなり出来事に動揺するアル。

「(アルよこの力をお主なら何に使う?)」

(俺は・・・。仲間を・・・フェイト・・・・。)

頭にはなのは達の顔が浮びフェイトの顔が出てきて・・・。

「(私は一度誓った仲間を助ける為に使うつもりです!!)」

するとバンプは。

「(うむ、お主ならこの力託してもいいようじゃな。そのお主が言う仲間を助けてやりなさい。)」

「(このアル=ヴァン、この約束は必ず!!!)」

そうか、と言いバンプの声は聞こえなくなった。

「(初代魔王バンプ・クライアント・・・。あなたとの約束は必ず・・・。)」

そしてアルはビースト化した老王の腕を掲げ。

「シグナム!あいつ何かしてくるぞ?!」

「ック!ヴィータ奴を抑えるぞ!!」

「お、おう!!」


そう言うとシグナムは連結刃でアルを斬りかかる。そしてヴィータは叩き潰しに行く。

「ロード・オブ・・・・。」

アルが大魔法を撃とうとするとシャマルが。

「シグナム、ヴィータ駄目!間に合わないわ!!すぐ離れて撤退よ!危険だわ。」

そう言うとシャマル達周辺に魔法陣が張られる。

「すぐ転送するから早くやっちに!!!」

「分かった。ヴィータ退くぞ!!」

「く、くそ!」

シグナムとヴィータは急いでアルが撃つ前に撤退するために急ぐ。

「(あの腕はなんだ・・・。奴に一体何が起きている・・・。)」

とシグナムは考えたがどう考えても答えは出なかった。

「ガストォ!!!」

と唱えて右手を鳴らすと魔法陣に向かって天から紅い光線が降り注ぐ!!!しかし撃ち終わるとすでに騎士達の姿は無かった。

「逃がしてしまったか・・・。戻ろう。」


ゲヘナ城内


アルはヒカリやゲヘナの騎士団にバンプ・クライアントとの事について詳しく話した。

「なるほどそんな事があったのね・・・。それだけあなたは特別なのよきっと・・・・。」

「私達も是非あの方の声を聞いてみたいものです。」

皆は不思議そうな顔をしている。それはそうだ普通はありえない事が起きたのだから。

「まぁ〜アルもビースト化出来るようになったんだし良かったじゃねーか。」

そしてアルはリンディに一連の事を説明しじはらくここに残り調査を続けることを伝えた。

「ふぅー、でもまだ使いこなしてないと思うから今後気をつけるよ。」

するとヒカリが。

「でも前のようなあなたにはならないでね・・・。」

悪魔魔族戦争の時が頭によぎった。

「あぁ、分かってるよ。」

アルは再び自分に誓った。もう二度と過ちは繰り返さないと・・・・。

そして調査を開始して数日後時空管理局から緊急連絡が入りその数日前砂漠の星でなのは達がベルカの騎士と戦闘しそして謎の仮面男が現れフェイトのリンカーコアが蒐集されたという連絡が入りアルと騎士団の将ノワールと共に急いでアースラに戻った。そしてシャドーも・・・・。戦いは終焉へ少しずつ向かっていた。


次回予告
「真の覚醒を遂げたアル、しかし奪われたフェイトのリンカーコア!武装強化して戻ってきたアースラ。そしてユーノとアルの調査で明らかになる闇の書の悲しい過去とは・・・。次回魔法少女リリカルなのはA`s第五章 残された時間、そして決断の時。ドライブイグニッション!!!」

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