▼第二十四章 
「魔法少女リリカルなのはStrikerS 外伝 Immortality Emperor」

第二十四章「魔王暴走」


白と金の魔力光が、空中でつれ合いながら鉛の空を飛ぶ。二つの光がすれ違うたびに発生する衝撃波で、森林の樹木が大きく靡いていた。

フェイトとバンプ・クライアントの剣戟は、時間と共に激しさを増している。

「はあああっ!」

気合いの入った叫びと共に、バルディッシュが唸りを上げた。

上段の構えから放たれたのは、正中線を二つに割ろうかとする一直線の斬撃。

何度その斬撃を食い止めてきたその斬撃を、バンプ・クライアントは左手を前に掲げて防御障壁を展開して食い止める。

「ふんっ!」

防御障壁と刃がぶつかり合っていたのは僅かな時間だったが、その間にも残った右手に持ったエクスキューショナーが防御障壁の奥から横に薙ぎ払われる。

「うっ!」

斬撃によって発生した衝撃波に、フェイトは慌ててデバイスでその一撃を防御する。

重い音と共に、苦悶の声が響いた。

バルディシッシュが悲鳴を上げる。防御が間に合っていなければ、バリアジャケットが大破していたかもしれない。そう思えるほどの重い一撃。

一瞬崩しかけた体勢を立て直し、フェイトは宙を蹴る。それと同時に、地上から精製されたグランベリアルが地面を蹴って螺旋に渦巻く大槍を前に掲げて突撃する。

数体のグランベリアルが下からこちらに迫ってくる。

複数の相手をすることに、フェイトは慌てる事もなく標的をグランベリアルと向け、全速で下降してバルディッシュの柄を横に振るう。

黄土色と金色の魔力光が激突し、それと共に爆発が発生してその中からフェイトが減速しながら現れる。

爆発が晴れると同時に、その中から砂や塵と化したグランブリアルはゆっくりと地上へ落ちていった。そして、フェイトはすぐさま標的をバンプ・クライアントへと変え、柄を握り直す。

彼に顔を向けると、全速でこちらに迫りながらすでにエクスキューショナーを横に振っており、それと同時に衝撃波が刃から放たれていた。

再び慌てて先ほどと同じように、慌ててデバイスでその一撃を防御するが、衝撃が防ぎきれずそのまま地上へと全速で落下する。

「──ん?」

老王の機能を吸収され、仰向けに倒れていたアル=ヴァンの眼に光が戻る。意識を取り戻し、ふと空を眺めると全速で落下するフェイトの姿を捉える。

「フェイトっ!?」

落下しているフェイトに対し、その上空に居るバンプ・クライアントも彼女に目掛けて全速で迫る。

地上へあと僅かというところで、ミッドチルダの魔法陣が展開されそれがクッション代わりとなり、フェイトの身体を落下から防ぐ。だが、それと同時に全速で迫ってくるバンプ・クライアントは地上までの距離が僅かというのにも関わらず、エクスキューショナーを彼女に向って掲げて突撃する。

白い光がフェイトに激突し、爆発が舞い起こる。

「っ!?」

口を覆いたくなるような光景を目の当たりにし、フェイトの名を叫ぼうとしてもただ眼を見開かせて声が出ない。

アル=ヴァンは願った。彼女の無事を。

爆煙の中、フェイトは閉じていた瞼をゆっくりと開ける。体勢を立て直す時には、すでにバンプ・クライアントが間近に迫っており、防御も間に合わず思わず瞼を閉じていた。

だが、異常な光景に目の前に黒い影として映る男を見つめる。

黒い影は、瞬時に朱色の髪の青年の姿を現していた。

「レキ捜査官!?」

驚いて表情で眼を見開き、その男の名を呼ぶ。

だが、レキはその声に応える事もなく、両手のリボルバーナックルで何かを受け止めている。

その手には、つい先ほどまでフェイトへ向けれていた白銀の刃を受け止めていたが、それを横に投げ飛ばす。

バンプ・クライアントはエクスキューショナー共に宙を舞い、地面に手を付けて着地してゆっくり立ち上がる。

「おやおや、新手とは…それに、その肌」

レキが死神という事が分かり、微笑を浮かべながら左腕を真上に掲げてゲヘナの魔法陣を展開する。

左腕は緑色に輝く粒子の光を纏い、肩から指先に向けて甲殻が精製されていき鎧化され、拳を握り締める鈍い音を立てた。

(老王を鎧化させた?)

異様な光景を目にし、フェイトと共に行動していたはずと思われていたアル=ヴァンの姿を首を左右に振り、彼の姿を探す。

そして、遠く離れた場所からお互いの目が合い、彼の左腕を見て瞼を閉じて歯軋りをする。

(奪われたのか、こんちくしょう…!)

状況の悪さに思わず舌打ちをする。魔王であり一流のゲヘナ式騎士であるアル=ヴァンが倒され、老王と魔剣が奪われた事で今自分が相手をしようとしている者が、アル=ヴァン以上の実力を持った者だという事が分かる。

だが、気になっている事があった。魔剣エクスキューショナーは、魔王と老王を受け継ぐ者のみが持つことを許される魔剣。老王の左腕を所持している彼だが、何故見知らぬ彼が老王を所持できるのかという疑問にたどり着く。

「てめぇ、何者だ」

「初代魔王、と言えば分かるかな?」

開いた瞼を再び閉じ、微笑が苦笑に代わる。移動中、ワタルから念話での報告があった通りのが分かり、歯軋りさえ起こす気が無くなってしまった。

(老王の心臓は、あの金髪の彼女が持っている。いや、彼女の心臓が老王の心臓だ。あくまで俺の憶測だが…)

(兄貴の憶測が正しければ、こいつは絶対に倒さないといけないな…)

それによって、自分が戦うべき相手を見つけ眉を寄せて拳を構える。そして、後ろにフェイトに向けて目を向ける。

「ああ、分かったよ。じゃあ、おっぱじめようぜっ!」

レキは地面を力強く蹴る。

右腕を後ろに引き、それと同時に漆黒色に輝くリボルバーナックルが、回転式弾倉を駆動しそこに装填されたカートリッジをロードする。それは、右手だけではなく、左手に装着されたリボルバーナックルも同様にカートリッジをロードしていた。

後ろに引かれていた右手を突き出して殴り掛かる。それに対し、バンプ・クラアントは鎧化された左手を突き出しお互いが衝撃波と共にぶつかりあう。

相手にとって不足はなし。という様な顔をお互い、歪んだ笑みを浮かべながら全ての力をこの一つの拳に集中させる。激しい拳のぶつかり合いに、老王の強靭な甲殻が歪み始める。

(なっ!?)

それを機に、足を前に踏み込み拳をさらに前に突き出し、老王の甲殻にレキの拳が埋まる。

鈍い音と共に、拳から鮮血が吹き出した。

拳に施されていた老王の鎧は砕かれ、左腕が後ろに飛ばされる。続いて、残った左手が突き出される。慌てて、地面を力強く踏み込みエクスキューショナーを横に振い衝撃波を放つ。

衝撃波と拳がぶつかりあう。激しい火花を散しながら、それを正面から打ち勝とうとするが拳一つでは、横に広がった衝撃波に打ち勝つ事は出来ずレキの身体に衝撃波が包み込まれ宙を舞う。

だが、それは擬態に過ぎなかった。

宙を舞うレキの身体の下を、金の閃光が駆け抜ける。

地面擦れ擦れを低空飛行で駆け抜け、フェイトはバルディッシュを振りかぶっていた。ライオットザンバーだった刃は、魔力刃は無くなって斧刃の姿が現れ、それが開いたところから巨大な金色の魔力刃が展開されていた。

死神が振るう大鎌に似たそれを両手で持ち、フェイトはバンプ・クライアントの懐に踏み込んで振り下ろした。

だが、その刃は彼の身体を切り裂く事はなく、魔力刃は地面に突き刺さり彼の片足が開いた斧刃の上にのり、その勢いを殺す。

エクスキューショナーを上から振りかぶるのを見て、フェイトは柄を右手で握り、離した左手で防御障壁を展開する。だが、それを振り下ろす事はなくバルディッシュを押さえていた足を即座に腹部に叩き込み、吹き飛ばされる。

「うああっ!」

凄まじい激痛が腹部から全身に広がっていき顔が歪む。あまりの痛さに両手で腹部を押さえ込み、必死にその痛みに耐えている。

それに続き、フェイトの後方から死神が持つに相応しい大鎌を持ったレキが上段から振り下ろす。

回し蹴りをしてそのまま回転するように体勢を直してバンプ・クライアントは、エクスキューショナーでその攻撃を防御する。

そして、彼の足腰と力量で軽々と弾き飛ばす。その際に、エクスキューショナーを素早く横に振るい剣先がレキの左頬の古傷を切り裂く。

「んっ──」

紅い血液が宙に噴き出す。

左手で頬の傷を確かめ、手のひらに映る血液を目にしてバンプ・クライアントへ目を向けるとニヤりと三日月の笑みを浮かべる。

そして、朱色のゲヘナの魔法陣が今までより一層輝きを放ちながら展開され、手のひらに塗られていた血液が炎と化してレキの身体中を覆い尽くす。

「何だ?」

バンプ・クライアントも思わず目を疑う光景に、炎に包まれているレキは平然とした表情で睨みつける。

微笑は気付けば険しい表情へと代わっており、様子見のために魔力弾を数発彼に向って放つ。

だが、レキは無言で一歩も足を動かす事はなく何も持たない左手を横に薙ぎ払うと、身体を覆い尽くしていた炎が薙ぎ払った左手を追うように炎の壁が作られて魔力弾を相殺する。

(血液を炎に変換して自由に操る力。これが死神の力…)

威嚇のつもりで放った魔力弾を相殺されたが、バンプ・クライアントはレキのその力に魅力を感じ険しい表情から笑みへと代わり、砕かれた老王の甲殻を再び鎧化する。

「少し遊べると思ったが、お主の力が欲しくなった。そして、その身体。貴様の諸共我の糧となるがいい!」

そう言い、地面を蹴る。そして、エクスキューショナーを振りかぶりながらレキに向って迫る。レキもそれに迎え撃つように地面を蹴り、絶影を振りかぶる。

そして、お互い一斉にそれぞれの愛武器を振るう。

重い音と共に火花が散る。

お互いの愛武器は、刃が絡み合うとすぐに離れあう。レキは絶影を大鎌からリボルバーナックルへと再び姿を変えさせ、シリンダーから炎が吹き出ながらもエクスキューショナーを持つ右手に殴りかかる。だが、それはフェイント。

右手に届く前に、拳は急降下してその勢いで身体全体を斜めに回転させて回し蹴りを右手に叩き込み、エクスキューショナーは彼の手を離れ、その手が届かぬ距離へと飛ばされた。

「ふん」

体勢を立て直し、再び殴りかかるが瞬時に老王の左手がレキの顔面を捉え、そのまま前へ、前へと前進し樹木へ身体を叩きつけた。

「か──はっ!」

「レキ捜査官!」

硬度な樹木に埋まるようにして、レキの身体から力が失われる。

身体を覆い尽くしていた炎が自己防衛のために老王の左腕に炎が移ったが、それに臆する事はなく火傷を追いながら彼の勢いは無くならなかった。

老王の手はレキの顔面を離す事はなく、手を後ろに引き樹木から身体を離すとそのまま、地面に身体を叩きつける。

「──っ!?」

遠くで手を腹部に当てながら、二人の様子を見たフェイトは思わず口を覆った。頭から出血し、痛みつけられた身体がその酷さを物語っている。

一度目では、彼の身体は僅かだが動いていたが、今となってはピクりとも動かず、声もしない。

左腕を上に掲げレキの身体が宙に浮く。

「身体能力は良いというのに、何をためらっている?もっと戦えるはずだ。力がこれほど死んでいるとは…」

それを下から眺めるかのようにバンプ・クライアントは残った右手をパチんと鳴らした。

すると、彼の身体は少しずつ朱色の粒子と化していき、それまるで『闇の書事件』でフェイトが闇の書の意志に捕獲結界に捕獲されたときと同じ光景だった。

そして、レキは一瞬閃光を見せるとその姿は消えていた。

「レキ…」

遥か遠くでも、それを見つめているアル。声を震わせながらも、必死に身体を起こして立ち上がる。

レキの蹴りによって手元から離れたエクスキューショナーまで歩み寄ってそれを手に取ると、バンプ・クライアントは次の標的をフェイトへ向けて瞳を細くして睨みつける。

「どうした、仲間がやられて戦意喪失か?」

見下ろすかのような顔で、エクスキューショナーを肩に担ぎながら話す。

唖然としていたフェイトは、我に帰ってバルディッシュを握りなおし、再びライオットザンバーへと形態を代えて構える。

(迷っちゃ駄目だ。捕らえられたレキ捜査官を助ける為にも…)

お互い睨み合いながら、少しの間が流れる。

そして、お互い一斉に地面を蹴る。

「はあああああっ!」

お互いの刃が弾け合い金属音が鳴り響く。

上段からの一直線の斬撃に、薙ぎ払うかのような横の斬撃に続いて顔面に向っての突きを繰り出す。

だが、それもバンプ・クライアントは無駄のない動きでその連撃を避けていく。

そして、フェイトは顔面に掛けて横に薙ぎ払う斬撃を放つ。それを彼は、鎧化された老王の腕の甲殻が容易にそれを受け止める。

「!?」

フェイトが驚きの表情を浮かべるのも束の間、エクスキューショナーを横に振るう。

だが、そこには既に彼女の身体は存在しない。それは、瞬時に背後に回っておりバルディッシュを振りかぶっていたが、それと同時に彼女の頭上にゲヘナの魔法陣が展開されており、前にも経験した頭上からの集束砲。

瞬時に危機感を感じたフェイトは、すぐさま後ろに後退して集束砲から逃れようと試みる。

彼女の機動力ではそれは容易い事だった。だが、それによって後退する場所が大まかに予測される。

バンプ・クライアントは、その集束砲を放つ事はなく身体を反転させて左手を彼女に掲げ、弧を描きながら白の魔力弾が放たれる。

フェイトも後退すると同時に身体の周囲に魔力弾を作り出し、それをバンプ・クライアントへ迎えるように撃ち出す。

それぞれの金と白の魔力弾が交わされ、お互いの相手に向っていく。

彼は、エクスキューショナーを横に振って衝撃波を放って、魔力弾を相殺する。フェイトも左手を前に掲げ、防御障壁を展開しそれを受け止める。

白い爆煙が彼女の周りに発生する。

煙の中から、バルディッシュを振りかぶりながら前に走るフェイト。煙から出て前を見ると、そこには左手をこちらに突き出すバンプ・クライアントの姿があった。

左手は、彼女の顔面を捉えて先ほどのレキと同様に地面に叩きつけた。

「──かはっ!」

顔面を捉えていた左手をゆっくりと離し、微かな呻き声を漏らすフェイトを見下ろし、エクスキューショナーをゆっくりと腰にある鞘に納刀する。

「フェイト!」

遠くから、身体をふらつきながらも彼女の名を叫ぶ。

だが、彼女はその声に応えることは出来ない。身体を動かそうと必死に力を入れているが、それは微動するだけで立ち上がることも間々ならない。

「やはり、死神とは違い普通の人間か。人間にしては随分と楽しませてくれる。」

見下ろしながら万年の笑みを浮かべながら、仰向けに倒れているフェイトの顔面を踏みつける。

「うっ!」

フェイトの顔が歪む。自己防衛の本能が動かなかった両手を無理やり動かし、踏みつける足首を必死に掴む。

しかし、踏みつける足の勢いは無くなることはなく、さらなる力を加えて頭が地面に埋まっていく。

「やめろっ!フェイトから離れろ!」

思わずアルが叫ぶ。だが、バンプ・クライアントはそんな声に応えることはなく力を加え続ける。

フェイトからの呻き声が大きくなっていく。

「だが、もう遊びは終わりだ。死神も時が来れば、我の身体の一部となる。そして、ブレイ・ガノンを復活させる。」

そして、踏みつけていた足はゆっくりとその力を抜いていき、顔面から離れると今度は左手が顔面を掴んで上に持ち上げる。

「ぬおおおおおおお!」

彼の雄叫びと共に、身体を横に回転させてフェイトを投げ飛ばし、彼女は遥か遠くにある樹木に激突する。

激しい衝突により、砂煙と粉々となった樹木の破片が舞う。

「フェイトーーー!」

そして、ゆっくりと左手を彼女が投げ飛ばされた方向へ掲げると、白いゲヘナの魔法陣を展開し始める。

魔法陣の上に魔力球が発生し、それは少しずつ大きく膨らんでいき、左手を後ろに引いて集束砲を放つ体勢に移る。

「やめろっ!」

その声に、顔を少しアルに向け微笑を浮かべると、再び顔をフェイトの方向へ向ける。

「すまないな、これで終わりだ」

「やめろおおおおお!」

アルの必死の叫びも虚しく、バンプ・クライアントはその左手を前に突き出し、膨れ上がった魔力球から集束砲を放った。

白く太い集束砲は、凄まじい速さでフェイトが投げ飛ばされた場所を飲み込んだ。

爆音とたち篭る煙を前に、アルは呆然と立ち尽くした。

「嘘だ。フェイトが…」

声が震える。信じられない光景に、身体一つ動かない。

「フェイトーーーー!」

圧倒的な力を持つ彼が放つ集束砲は、直撃すればいくら超一流魔道師であるフェイトも一たまりもないだろう。

死ぬ。フェイトが。

今まで共に戦ってきた友が。

守ってみせると誓ったはずなのに。

フェイトが死んでしまう。二度と会えなくなる。永延に。

信じたくない。死んでしまったなんて。大事な人を失いたくない。

────許さない。

アルの心は、その一言で塗りつぶされた。

「あああああああああああ!」

彼は全力で走りながら、少し放れた場所で転がっていたバルディッシュを手に取りバンプ・クライアントに向って走っていた。

何事かと思い、ふと彼の方へ顔を向ける。

すると、目の前にはすでに目を見開いたまま涙を流しているアルの姿があった。すでに、彼はバルディッシュを振りかぶっていた。それを横に振るうと、バンプ・クライアントはエクスキューショナーを盾代わりにして、その一撃を防御する。

だが、これで防御できると思っていた彼の考えは、あっさりと打ち砕かれる。

魔力刃が盾代わりにしていた刃に触れると、凄まじい勢いで彼の身体が後ろに吹き飛ばされる。

(な、何だっ!?一体、何が起こった?)

予想外な事態に流石に動揺が隠し切れず、アルの顔を見つめる。

彼はバルディッシュを振るうと、すぐに地面を蹴ってバンプ・クライアントの懐に飛び込んだ。

(そうか、ようやく目覚めたか)

瞼からから続いている刺青。それは、シャドーと同じ刺青をしていた。

懐に飛び込んだ彼は、バルディッシュを力強く横に振るう。

(本当の魔王が!)

しかし、バンプ・クライアントは彼が刃を振るう前に地面を蹴って宙を舞い、背後を取るとそのままエクスキューショナーを縦に振るった。

バルディッシュを横に振るったアルは、そのまま背後に回るように振るってそれぞれの刃がぶつかり合う。

「ふふ、そうでなくてはな面白くない!なぁ、そうであろう?!」

ハンプ・クライアントの叫びに、アルはただ目を見開いて涙を流していた。



次回予告

「涙の剣戟」


あとがき

ご愛読有難う御座います。
更新は昨日中にできたのですが、もしかしたら補足が今日あるかもしれないという事で今日にしましたw(昨日と言ってもギリギリでしたがw
ある説でレキは一等空尉という設定でしたが、公式に捜査官として発表しました。
というレキですが、もう少し長く戦わせても良かったかもしれません(´-ω-`)
なんかあっけない感じですが、まぁこんなもんですかね?w
アニメを見ていてこれを読み返すと、フェイトがやられてしまうと、どうも抵抗がでてしまいます。
まぁ、今回の話というより相手が凄いという事で、認識してください( ・ω・)
一章丸々戦闘というのも珍しいですね。正直、疲れました。
次章は、どうなるんでしょうね〜w
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