▼第六章 後編
「ふぅー…。」
葉巻を吸いながら先を急いでいた。
「まだシャドーのところには着かないんですか ? 」 「ちょっと疲れましたね。」
さすがに皆疲れの色が出始めている。
「まぁ…頑張ろうぜ2人共…。」
ゆっくり歩いているとヴィータ達同様小さなトビラがある。
「ちぃっ…ちゃぁ!!」
「通れるよね2人とも ? 」
ヘレンが二人の体の大きさについて聞く。
「なんとかな。」 「大丈夫ですよ、だけどヘレンさん大人ですし…。」
「へ ? あー大丈夫だって結構体柔らかいから(笑)」
そう言いヘレンがゆっくり開け体を捻って通り抜ける。続いてアル、フェイトと続く。
「うっ…しょ…。」
なんとか全員通ることが出来た。
「広い部屋だな…しかもちょっと薄暗いし…。」
すると革靴らしい足音が辺りに響く。
「…ッ!?誰か居る…。」 「近寄ってきますね…。」
「二人共、よく見渡してね…。」
足音で警戒して辺りを見渡す3人すると正面からビーストでの戦闘で現れたピエロの仮面を被り銀色のロングコートを着ていた男が現れた。
すると正面からビーストでの戦闘で現れたピエロの仮面を被り銀色のロングコートを着ていた男が現れた。
「いよぅ、戦友よ。」
と両手を広げアルに話しかける。
「………その刀浮術…やはり…。」
「ぇ、やっぱり私と同じ力 ? 」
刀浮術という言葉を聞いて驚くヘレン。刀浮術とは魔力を小型ナイフに変え自在に操ることが出来るスキルである。その刀浮術が出来るのはヘレンだけであった。
「アル、やっぱりこの人知ってたの ? 」
「予想が正しければな…だが実際あいつは死んでいるはずだ、俺の手で…。」
フェイトが再び聞くとアルは渋い顔で答えた。
「そうだな、確かに俺はお前に殺されたなアル。」
「なら、何故貴様がここに居る、答えろケロベロス!!」
「残念だが地獄が満員でな、その時にあの男に救われた。」
「何ぃ ? !誰だそいつは ? 」
「お前が聞く権利は無い…。」
するとケロベロスは右手を鳴らすと一匹の狼が現れた。その狼はヴィータ達と戦った狼であった。
「主、何か ? 」
「ウルフ、久しぶりの戦友に会えてな少し力が欲しい。」
「分かりました。ユニゾン…イン。」
そう言うと小さな狼はケロベロスとユニゾン・インをし銀色のロングコートが黒色になる。
「融合出来るのか…。」
「さて、そろそろ復讐をしようか…。」
するとケロベロスはロングコートの内側から無数の小型ナイフを宙に浮かべる。
「ケロベロス!」
とヘレンが同じ刀浮術を使いケロベロスの前に立ちはだかる。
「ん、どこかで見たと思ったら我娘じゃないか…。ヘレン、あの頃はお前の記憶にはもう残ってないだろう…。」
「あんたが私の親ぐらい聞いたさ!同じ刀浮術を使える親子としてアルが教えてくれた。」
その言葉にケロベロスが少し驚く。
「ほぉ〜う、よく言えたもんだな実の親殺しが自ら娘に真実を語るとは…。」
「嘘言っても意味ねぇーからな。」
アルはエクスキューショナーをケロベロスに向ける。
「なら、私自ら親殺しを殺してやる…。(これもまた奴の計画通りなのか…。)」
「…くッ!」
そうしてケロベロスとアル達の宿命的な戦いが今幕が上る。
次回予告
「ついに俺達はヘレンの父親ケロベロスと戦うことになる。一方リバルの方はデャラムと果てしない戦いをしていた。なッ!また天井から人が降って来やがった!一体今度はなんなんだ!!次回魔法少女リリカルなのはA's外伝 反乱のアル=ヴァン もう一人の死神現る!我らは「沈黙の死神」!!哀れな魔族に聖なる鉄槌を!!」