▼第七章 中編
テイク・クライアントの言葉に驚きを隠せないアル。
「マイン・クライアントが生き返った今シャドーの準備は整った。」
「シャドーは一体何を企んでいるんだ ? 」
「それは王の間に行けば分かるだろう……ケロベロス大丈夫か。」
話が終わり、壁に寄りかかっているケロベロスに話しかけるテイク・クライアント。
「まぁーな、だけど歩けそうにない。」
ケロベロスが申し訳なさそうな顔で言うと。
「仕方ない…戻るぞ…。」
ケロベロスを担ぎ部屋を後にするテイク・クライアント。
「ま、待てよ!」
「私はベルカの騎士と会いに行く。また会おう、魔王アル=ヴァン…。」
そう言い姿を消したテイク・クライアントとケロベロス。
「………………。」
アルは黙って前を見つめていた。
「フェイトちゃん!フェイトちゃん大丈夫 ? 」
ヘレンが心配そうな顔をしてフェイトに話しかける。
「…アリシア…母さん…。」
「ッ!フェイト…。」
アルはただフェイトを見ている事しか出来なかった…。
アル達はケロベロスの戦いを終えるが、デュラムと戦闘中のリバルは。
「でい!ちッ!うぜぇーんだよぉぉぉ!!」
まだ長期戦が電波塔で繰り広げられていた。
「うざいのはあんたの方だよ!」
近距離型のリバルに苦戦するデュラム。主に暗殺型のデュラムにはこの状況はあきらかに不利だった。
「ちッ!(ボス、何ですか ? )」
アメリア同様念話が入る。
「………。(はい、わかりました撤退します。)」
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
バックステップで距離を取るデュラムに対してリバルは素早く移動し距離を少しずつ迫る。
「ふっ、虹よ、蒼き空を目指せ…。」
突然バックステップを止め動きを止めるデュラム。
「そこまでだ!」
リバルも動きを止めデュラムに歩み寄る。
「ボーケン…エクスシューティング!」
するとデュラムは弓を上に持ち天井に向って虹の矢を放った。
「ッ!待て!」
天井が崩れ大きなゲヘナ城へと繋がる穴が出来た。それを利用し逃げようとするデュラム。
「撤退命令だ…。うぜぇょ…。」
そう言い大きく飛び上がるデュラム。
「逃がすかぁ!」
リバルも続いて飛び上がる。
「ッ!!なんだ!」
それの同時刻なのはとレキは階段を上っていた時、突然階段が崩れ始める。
「レキさん!」
「おう!」
ふたりは急いで崩れ始める階段に追いつかれない為急いで階段を上る。
「っと!あぶね…。なのはちゃん、大丈夫 ? 」
「はい、大丈夫です…。」
なんとか上りきった二人。すると崩れた階段の瓦礫のの近くから一人の男が飛び上がってくる。
「ふぅ!」
するとレキ達の目の前で着地すると。
「ちッ!運が悪い…。」
すると横を素早く通り過ぎる。すると続いて一人の女性の出てきた。
「レキ〜、奴を止めろおぉぉぉ!逃がすな!」
「リ、リバル副隊長!? どうしてここに ? 」
「そんな事はどうでもいいから追えぇぇぇぇぇ!!」
突然の再会に驚くレキ。しかしリバルは興奮状態で荒々しい…。
「なのはちゃん、アクセルシューターを!」
なのはと追いかけながら話すレキ。
「はい!…レイジングハート!」
「All right.Accel Shooter.」
「シュゥゥゥゥットォ!」
4,5発を飛びながら撃つなのは。しかしデュラムは足は普通だが難なく避ける。
「はずしちゃった!」
「ちッ!追ってくんなぁ!」
そして速さをあげる。
「ちッ!このままだと見失うぞ!」
「いちいち言うな!そんな事言っている暇があったら追え!」
相変わらず興奮状態のリハセル。
「ふぅん…このまま行けば逃げ切れる…。」
そうしてさらにスピードをあげようとしたその時!!
トバアアアアアン!!!
突然天井が崩れる!
「あッ!」
「なんだぁ ? 」
「やってと来たか…。」
すると崩れる天井と共に一人の男が舞い降りてきた。