▼第十一章 中編
レキがあたりを見渡すと…。
「そうか!そういう事か!!」
「ほう、分かりましたか。」
「いや、正確にはこの仕組みがな。(あの、パンパーレの甲羅…魔法陣か。)」
ペルージは、渋い顔をしてレキに近寄る。
「なら、その仕組みとやらを教えてくれません ? 」
「あぁ良いぜ。昔、ゲヘナの伝説でこういうのがある。センジュという貴族の中でも偉い人が川沿いを歩いているとき、一匹のパンパーレが歩いていた。そのパンパーレの甲羅は9つに分割されていて、それぞれの枠の中に点が並んでいる。そしてセンジュは、その甲羅を観察してみると甲羅の縦横斜めどう足しても同じ数になった。」
☆説明☆
パンパーレとは、地球で生息している亀にとても似ている生物である。姿形亀にソックリである。
「ほぅ、というと ? 」
「これが、俺の友人が住んでいる第97世界と同じ伝説と同じ、まか不思議の魔法陣の法則だ。魔法陣とは、縦横斜めどの方向の合計も同じになる正方形の数の配列の事。で、縦横斜め足しても合計はどうやっても15になる。結果、配列を考えると8つの並べ方があるが、真ん中の列で一番右に?になっており、魔法陣の法則が成立するのは2つだけ。」
「しかし、2つに絞れても最後間違えたら意味がないでしょ ? 何故なら、設計したのは私なのだから。」
「そのぐらい分かってる。あんたの事だ、解く人間のさらに裏を取るだろう。結果、単純な考えで最後は打てばいい。」
そしてレキは、次々とパネルを叩いていく。
「………どうだ、爆発はしないぜ ? 」
レキが叩きおわりそう言うと、大きな扉がゆっくり開き始めた。
「フッフッフッフ、よく解けましたね。さすがワタルの弟と言うべきでしょうか ? しかし…」
「……ん、ッ!? 」
突然ゆっくり開こうとしていた扉が閉じ始めた。
「貴様、何をした!」
「この仕組みを解いたのは褒めてあげます。しかし、ここであなたは私とあの世行きです。」
ペルージは、レキを背後から抱きしめ身動きを止める。
「ッ!くそ、離せ!!」
「クックックックックッ扉が閉じた瞬間、この処理施設所はドカンですよ♪」
「えーい!離せって言ってるだろ!!」
レキは無理やりペルージを振り払い、外へ急ぐ。
「間に合えぇぇぇぇぇぇ!」
「逃がしません!」
ペルージが後ろから魔法弾を手のひらから数発放つ、しかし魔法弾はレキに当たらずレキはそのまま外へ脱出した。
「…はぁ…はぁ…ギリギリ…だった…うわあぁぁぁぁ!? 」
外に出れたものの、処理施設所は爆発しレキは巻き込まれて吹き飛ばされた。
「……あイタタァ…全くあいつはなんだったんだ…。」
ゆっくり立ち上がる。すると此処からゲヘナが一望出来た。
「………皆、大丈夫かな ? 」
レキは、これからどうすれば良いのか途方に暮れていた。
そして、なのはとフェイトは。
「「はぁ…はぁ…」」
「……………。」
なのはとフェイトは息を荒くしてケロベロスを見つめる。ケロベロスは、出血が酷く血だらけだが何一つ表情を変えない。一方ウルフは、既になのは達に倒されており横で倒れこんでいる。
「……脆いな。」
「「………… ? 」」
「こんな戦い、誰が望んでいる。お前達は、何もために戦っているのだ!俺は、一度死んだ。戦士として誇らしくと死んだ。しかし奴は、俺を再び生き返らせた。俺にはもう何も無い…俺に出来るのは……殺略だけだ。」
そう言うとケロベロスは、小型ナイフを右手に持っているナイフと合体させ大剣へと姿を変えた。
「殺略がどうあれ、俺は俺なりに戦い、生きる!!」
「フェイトちゃん!」 「うん!」
ケロベロスは、大剣を引きずりながらなのは達へ迫る!なのはは、魔法陣を大きく展開させ砲撃を撃つ体制になり、フェイトはザンバーモードのバルディッシュを持ち大きく構える。
「うおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ケロベロスは、大きく大剣を振り上げフェイトと剣を交じり合う。
「だからって、あなたは人を殺すんですか ? 他に出来る事ってあるんじゃないですか ? 」
「ほざけ!俺には人を愛すことも、守る事も出来ない!!だから俺は敵と見なした奴は全員殺す!!」
そして、お互い一旦距離とって再び斬りあうがフェイトはケロベロスの斬撃を横に回避し背後へ回る。そして、フェイトがバルディッシュを振り下ろすがケロベロスは、大剣を横にしなんとか防御する。しかし、フェイトはさらに力を加え大剣を真っ二つに割りケロベロスを吹き飛ばす。
「ぶおあぁぁぁぁ!」
「なのはぁ!!」
フェイトがなのはを呼ぶとなのはは大きく頷き、砲撃を撃とうとする。
「ディバイィィィィィン──」
「くぅ…うおおぉぉぉぉぉ!!」
ケロベロスは、武器が無くなっても起き上がりなのはに迫る!
「なのは!? 」
「バスタアァァァァァァ!!」