▼第十五章 前編 

第十五章「The miserable fate of the shadow.」



短き物語、ここに終焉。


王の間


「オイト・オブ・ジェネシス!」

サイコの邪神ライトルーラージェネシスが強烈な光を放つ。

「ッ、何だ…うぉぉおおぉぅぅお!? 」

強烈な光が消えるとワタル達はゆっくりと瞼を開ける。

「皆、大丈夫かい ? 」

「ああ、大丈夫だ。」 「別に平気だ。」

そして、3人が前を見ると…。

「……はぁ……はぁ……魔力が……」

「そう、ライト・オブ・ジェネシスはあの光を見てしまった者の魔力を可能な限りに吸収する魔法。結果、グレンモアの魔力はすっからかんだ。」

「「ッ!」」

シャドーが恐る恐るグレンモアを見ると、グレンモアは灰色の石ころと化してしまった。

「初代魔王には悪いが、魂ごと吸わせて貰いました♪まぁ、魔力の異常的な量のせいであなた達の魔力を完全に吸収は出来ませんでしたけどね。」

「て、てめぇ…まずはてめぇからぶっ殺してやる!!」 

ニヤけるサイコを見上げて、怒りをあらわにするシャドー。

「やれるものなら、やってみて下さい。」

「調子こいてんじゃねぇぇ!エボリューション・アルティメット・ブレイカアァァァァ!」

シャドーは、サイコの挑発にのりエボリューション・アルティメット・ブレイカーを放つ!しかし、サイコは余裕の表情で動こうともしない。

「サイコ、避けろぉ!」 「ちッ!」

カレンがサイコに呼びかける中、ワタルは舌打ちをしサイコを助けようとする。すると!

「なッ!」

「……へへ、待たせたな!」

エボリューション・アルティメット・ブレイカーがサイコに直撃する直前、アル達が到着しアルが老王の腕でエボリューション・アルティメット・ブレイカーを防いだ。

「やっと来ましたか、アルさん。」

「ご苦労、やってくれたか ? 」

「えぇ、後はボコボコにするだけです♪」

すると、後ろにはなのは達の姿が。

そして、シャドーの真後ろの壁に×型の切れ目が奔り、壁が崩れるとヘレンとフェイトが現れる。

「フェイトちゃん!」 「フェイト、無事か!? 」

「……うん…。」

フェイトは、上に居るなのはとアルを見て微笑み返すと、鋭い目付きでシャドーを見つめる。

「ば、馬鹿な…テイク・クライアントはどうした!まだ戻ってこないのか!」

シャドーがテイク・クライアントに助けを呼ぼうとした時、アル達のそらに上空に漆黒の羽が舞い降りる。

「もうその人は、永遠に助けに来ないで。」

そこには、鋭い目付きでニヤついているはやてとヴォルケンリッター達の姿が。

「はやて!」 「はやてちゃん!」 「シグナム!」

「くそぉ、雑魚が集まりやがって…」

この声にアルが反応する。

「お前、本当に俺らを雑魚だと思っているのか ? 」

するとアルは、右手を老王の腕を掛け、魔力を注ぎ込む。

「うおぉぉぉぉ!シェルバーストォォォォォォォ…」

「ッ!? 」

ケルベレンと同じように一時光の粒子となり、再び再構築されるとケルベレンより肩がゴツゴツになり、メタリックな黒になった。そして、左頬まで老王の細胞が侵食して、黒く染まっている。

「やっちまえ、アル。」 「ふっ…」

ワタルがボソっと呟くとアルは、エクスキューショナーを両手で力強く握る。

「よし…なのは、フェイト、はやて…行くぜぇ!」

「「「うん!」」」

アルが3人に掛け声を掛けると3人は大きく頷き、魔法陣を展開させる。

「さ、させるかぁぁ!」

「そうはさせない!」 「まちなぁ!」

シャドーがアル達を食い止めようとした時、クロノとカレンが立ちはだかる。

「ちッ!」

シャドーは舌打ちをしてクロノ達の側面を回ってアル達へ接近しようとするが。

「よし、みんなぁ出番だぞぉ!!」

サイコが指を鳴らすと無数の魔法陣が展開され、その魔法陣から一般騎士が無数に現れる。

「なにぃ!? 」

「砲撃、撃てええぇぇぇぇぇぇ!!」 「おいおい、随分と乱暴だな…」 「す、凄いです…」

サイコが指示すると、騎士達は砲撃フォームに変えてシャドーに砲撃を一斉射撃する。それを見たアルとなのはは、唖然としていた。

「うぉぉぉぉ、どわあぁぁぁっふ!」

シャドーは砲撃を直撃し、地面に吹き飛ばされる。







そして…

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