▼第三章 後編
エクスキューショナーの声を聞いて、フォワードメンバーが眼を丸くする。「アルさんのデバイスって…」 「アームドデハイスのはずじゃ… 」
エリオとキャロが驚いたよな口調で話す。
「あぁ、元々エクスキューショナーはデバイス関係無しで、自分の意思を持った剣として、受け継がれた剣でね。」
「それで、アームドデハイス化しても、ちゃんと喋るんですね ? 」
スバルが関心したような口調で尋ねる。
「ま、そういう事だ。ッん、ちょっと失礼するよ。」
通信が入り、部屋を後にするアル。
「どうしたのかしら ? 」
ティアナが不思議そうな顔で呟く。
「さぁ… ? 」
スバルも不思議そうな顔で首を傾げる。
「……クロノ提督か、どうかしたか ? 」
しばらく機動六課内部を歩いて、通信を開始する。通信相手は、クロノだった。
「すまない、何か作業中だったか ? 」
「いや、大丈夫だ。で、どうした ? 」
すると、機動六課全体にサイレンが鳴り響く。
「「ッ!」」
「すまないクロノ、話は後でになりそうだぁ!」
「ああ、分かった。終わり次第、連絡してくれ。」
「分かった!!」
そう言い、アルは通信を切った。
「はやて!」
するとアルは、聖王教会に行っているはやてに通信を入れる。
「アル君か、ガジェットや。そやけど大丈夫、なのはちゃんとフェイトちゃん、フォワード陣が行ってくれる!アル君は、いつでも出れるようにしといてくれる ? 」
「分かった。」
そしてはやての通信も切り、ヘリポートに向った。
機動六課 ヘリポート
「おい、ヘリは ? 」
メンテスタッフにヘリについて聞くアル。
「先ほど、現場へ向いました。」
そして、クロノ、はやてに続いて、グリフィスから通信が入る。
「どうした、グリフィス ? 」
「アルさん、ガジェットの別働隊を捕捉、裏から叩いて貰えないでしょうか ? 」
「了解!こいつの肩慣らしには丁度良い!」
アルはニヤっと笑顔を浮べ、そう応えた。
「んじゃまぁ、行きましょうか…」
「はい、スタンバイ・レディ!」
「エクスキューショナー…ステップ・アップ!」
そして、アルは騎士甲冑を身に纏う。そして、起動で鞘が外れ、エクスキューショナーを抜く。
「ロングアーチ、アル=ヴァン・ガノン、出るぞぉ!」
アルは、ヘリポートから出撃した。
「こちら、ロングアーチ!リィン、聞こえるか!? 」
「はい、アルさん。今何処に ? 」
「グリフィスから聞いて、ガジェットの別働隊を叩く所だ。場所聞いてないか ? 」
「はい、聞いてます!なのはさんやフェイトさんも向ってます!」
「了解、挟み撃ちだな!……行くぜ、老王!」
リィンとの通信を切り、老王をビースト化させる。
「(なのは、フェイト、聞こえるか ? こちらアル!)」
「(アル君 ? さっきリィンから聞いた、そのまま行って挟み撃ち!)」
「(分かってるって!)」
「(アル、まだ老王の微調整は終わってないから、くれぐれも無理はしないでね ?) 」
「(あぁ、俺もそこまで無茶はしないさ。)」
念話を切り、戦闘を開始する。
「……ッふ!」
飛行しながら、飛行型ガジェットの背後から緑色の無数の魔弾「バイオレットシュート」を打ち込む。
しかし、ガジェットは左右に旋回して回避する。
「ッ、追撃型が良いか……老王、スピリット・ブレイカー。」
白色のブレイカーを3,4発打ち込む。ガジェットは再び左右に旋回して回避しようとすると、「スピリット・ブレイカー」は追撃型。ブレイカーは旋回したカジェットを追撃して後ろから撃ち抜く。
撃破したガジェットから出た煙から抜け、再びスピリットブレイカーを撃ち込む。
「……にしても数が多い…」
その後も、なのはとフェイトとで、別働隊を叩き。
フォワード陣が無事、レリックを回収。キャロとエリオは一時ヒヤっとした時もあったがキャロは見事龍召還を見事やってのけた。
新デバイスの具合も特に問題なし。レリックの損傷も無く。俺達は無事機動六課へ帰還した。
ジェイル・スカリエッティ 拠点内部
「刻印ナンバー9、護送態勢になりました。追撃戦力を送りますか ? 」
ウーノからの報告を受けるスカリエッティ…
「やめておこう、レリックは惜しいかが彼女達のデータが取れただけで十分さ。それにしても…この案件は、やはり素晴らしい…」
「私の研究にとって、興味深い素材が揃っている故に…」
巨大モニターに、なのは達、フォワード陣、そして、エリオとフェイト、アルの映像が映る。
「ふッ!この子達、生きて動いているプロジェクトFの残滓を手に入れるチャンスがあるのだから…ふっふふふふふ…」
事件は少しずつ、動こうとしていた…
次回予告
なのは「初出動を終えて、日々の訓練もちょっとレベルアップ!」
フェイト「そして事件は少しずつ、密やかにその姿を現していく…」
なのは「次回魔法少女リリカルなのはStrikerS 第四章 」
フェイト「進展。」
「「Take Off!」」