▼第八章 中編
「管理局の令名機関から今の形にまで整えた、功労者さん達だもんね。」
「ま、あたしは好きだぞ、このばあちゃん達。」
「私も、あの方々には敬意と好意を抱きますね…」
と、ヴィータとリバルがふと口にする。
ヴィータは昔からそういうのは好きだが、リバルは予想外だ。
「護衛任務を受け持ったときがあってな、ミゼット提督は主はやてや、リバルやヘレン、ヴィータ達がお気に入りのようだ。」
「あぁ、そっか。」 「なるほど。」 「なるほど、それは初耳だったよ。」
その後も話は続き、朝食を食べ終わりそれぞれ行くところに向っていった。
アルは、キャロとエリオが出掛ける為にキャロの着替えを部屋の外で待っていた。
「…………ふぅ。」
禁煙パイポを咥えながら外で、キャロが出てくるのを待っていた。
すると、扉が開いて私服を着たキャロが現れる。
「お待たせしました!」
「おぉ、うん中々良いじゃないか。似合ってるよ、キャロ。」
姿勢を低くして、キャロの顔を見て親指を立てる。
「有難う御座います♪」
「ぁ、あっちでエリオとフェイトが待っているから行こうか ? 」
と、禁煙パイポを口から外し、ポケットに仕舞い先頭に立ってキャロを導く。
そして、キャロと共にエリオとキャロの居る場所へ移動した。
「ごめんなさい、お待たせしました!」
キャロは、エリオとフェイトの姿を見つけると、駆け足で迫った。
そしてアルは、ポケツトに両手を入れてゆっくりと向う。
「ああ、キャロ良いね。可愛いよ♪」
フェイトもアルと同様、姿勢を低くし嬉しそうな顔で話す。
「へへ、有難う御座います♪」
「サイズは大丈夫 ? 」
「はい、凄くピッタリです!」
嬉しそうな表情でクルっと一回転してみせるキャロ。
「うん、良かった。有難うね、アル。」
少し申し訳ないような顔で誤るフェイト。
「なに、別に何もしてないよ。キャロはちゃんとしてるからな。」
しかし、アルは大した事は無いと平気な顔で応える。
そして、エリオは綺麗な服を着たキャロに見とれていた。
キャロと眼が合い、お互い笑顔を交わした。
その後、四人で隊舎の入り口に向ったのであった。
そして、スバルとティアナは…
「じゃあ、転ばないようにね。」
「大丈夫です。前の部隊に居た時は、ほとんど毎日乗ってましたから。」
「ティア、運転美上手いんです♪」
スバルは、ティアが運転するバイクの後部に座っている。
二人ともちゃんとヘルメットもしてゴーグルも掛けている。
「そう。」
「ぁ、お土産買ってきますね、クッキーとか!」
部隊のみんなの事を考えて、お土産について話すスバルだが。
「嬉しいけど、気にしなくて良いから二人で楽しんで遊んできてね。」
「はぃ!」 「いってきます〜!」
と、軽く敬礼をして、ティアはデハクを走らせて出発して行った。
そして後ろからアルとフェイト、ライトニングの二人が現れる。
「ぁ、ライトニング隊も一緒にお出かけ ? 」
「「いってきます!」」
「はい、気をつけて。」
すると、後ろに居たフェイトとアルが姿勢を低くする。
そして、二人に話しかける。
「あんまり遅くならないように帰って来るんだよ ? 夜の街は危ないからね。」
「もしも何かあれば、ちゃんとこっちに連絡するんだぞ ? 」
「「はい!」」
そして、二人は徒歩ではあるが、仲良く元気に機動六課を後にして行った。
それを手を振って見送るフェイトとアル。
姿が見えなくなり次第、三人は中に戻っていった。