▼第十二章 後編
以前と、ヴェロッサのケーキと紅茶を食べていた。
「そう言えば、アースラって今は?」
「来月、廃艦処分が決まったよ。」
すると、少し残念そうな表情を浮かべるはやて。
そして、リバルもそれを聞いて動きを止める。
「そうか、前に見たときはまだ頑張れそうやったけど…」
「長期任務には、耐えられそうに無いからな。」
「寂しいなぁ…アースラは、私達の思い出の船やから。」
アースラ。
それは、なのは達アル達が大きく世話になった船。
「P,T事件」、「闇の書事件」、「A,B事件」。
なのはやアル達は、それぞれの事件の時に、アースラに世話になってきた。
「十分働いたんだ。もう休ませてやらないとな。」
「実際、私も寂しい気持ちはありますね。」
紅茶のカップをテーブルに置き、眼を閉じて呟く。
「ま、この話はまた今度な。」
そして、はやてとリバルが席を立つ。
「では、クロノ提督また後日。」
「……ああ。」
そして、二人はティアナが待つトランスポートに向かい、機動六課へと帰っていった。
────機動六課 アルの私室─
「と、いう事だ。悪いな、部隊長と直接話す予定だがあんなにも先に話しておくべきかなってな。」
椅子に座りながら、葉巻を吸いながらもモニター越しでゲンヤと話すアル。
「いえ、お気になさらずに。私も、このような情報を得られて嬉しい限りです。私の部下に、関連がある者が居ますからね。あなたもご存知な。」
「ああ、レキ一等陸士だな。」
と、ゲンヤは苦そうな表情で眼を閉じながら話した。
「どうなるのでしょうかね、これから。」
「さぁな、どっちにしろ簡単な事にはならねぇという事だ。」
それを聞いて、アルも苦手表情を浮かべて頭を掻く。
レキとはそれなりの関係を持っていたアルにとって、戦闘機人事件はそれなりに重い事件である。
「まぁ、部隊長と話す時お前さんもどうだ。」
「はい、そうさせていただきます。」
「じゃあ、失礼する。」
そして、モニターは閉じられた。
アルは、モニターを閉じられると軽くため息をする。
すると、葉巻を口から外して灰皿に置く。
「戦闘…機人、か。」
ヴィヴィオを保護した時に戦闘した者達、逃がしてしまったのが惜しい気持ちが積もる。
「スバルも……だねな。」
アルは、スバルの身体についても少し気になるところは持っていた。
だが、それがまさかこんな繋がりを持っているとは、思いもしていなかった。
そして、事件は少しずつ明らかになっていく。
次回予告
オーリス「真相に近づいていく事件。」
フェイト「親子と姉妹と一時の平和と、それぞれの絆。」
オーリス「次回、魔法少女りりかるなりはStrikerS 第十三章」
フェイト「Sisters & Daughters.」
「「Take off!」」