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「瀬兵衛殿 傍(カタワラ)からの情報が届きました 「山上本丸へは参られず下より見及び候 西南六十四、五間と見えし候 西の方角に棟二つ作りに二十間ほどの多門一つ 石垣の高さ七間 堀の幅八間 北東七十間 此れの方に口あり 矢倉門也 此れの方、東より十五間ばかりの多門あり 中に二重の矢倉あり・・ 」「一、家中馬数三百程 一、鉄砲の数五百の上あり 鉄砲頭一人に二十人 小頭六十人 弓の数…」
何時もの事ながら奴に任せておけば大概も詳細も手に入るな 都度思う事だが、謀反も起こさず聞き分けも良いが、奴は単独でこれだけの情報を集められるのかが不思議だ 奴に仲間は居ないというのは本当なのか!? 」

「瀬兵衛殿 傍(カタワラ)は信頼出来る奴です ただ掌を反して敵側に付くと厄介な奴だとは思いますが、今後も奴無しに遂行できる手練れが不在です 老巧ですが老獪では有りませんぞ」



「母衣 そろそろ潮時だと思うのだが・・」
「そーですね この娘たちも独り立ちの時期でしょうか ナズナとスズナは兎も角、桔梗は歳の頃も二回りかそれ以上に覚えも速く畏怖さえも感じます 撫子もキチンと役目を果たしており無問題かと思います 月が替われば私も撫子もナズナも不在となりますが、ホトケが変わって指導に当たります」
「そうだな 後は












(続く・・?)